小児入院患者における安全性、忍容性プロファイル及び臨床的改善を示す第II/III相試験データに基づく承認

2022年5月20日
ギリアド・サイエンシズ株式会社

 ベクルリー(R)(レムデシビル)、12歳未満の小児患者さんに対する 最初で唯一のCOVID-19治療薬として承認を取得

ベクルリーを投与された小児入院患者さんにおける安全性、忍容性プロファイルおよび臨床的改善を示す第IIIII相試験データに基づく承認―

 
ギリアド・サイエンシズ(本社:米カリフォルニア州フォスターシティ、ナスダック:GILD、以下「ギリアド」)は4月25日、米国食品医薬品局(FDA)がCOVID-19で入院している、または入院または死亡を含む重症化リスクの高い軽症から中等症の生後28日以上、体重3kg以上の小児患者さんの治療薬として、ベクルリー(R)(レムデシビル)の医薬品承認事項変更申請(sNDA)を承認したことを発表しました。本承認は、ベクルリーのCOVID-19重症化リスクの高い非入院成人および青年患者さん対する治療薬としてのsNDA承認に続くものです。

今回の適応拡大では、疾患の進行リスクが高い小児非入院患者さんの入院予防を目的としたベクルリーの3日間投与レジメンが推奨されています。侵襲的機械換気やECMOを必要としない小児の入院患者さんについては、5日間投与が推奨されています。ベクルリーは同製剤またはその成分に対してアレルギーのある患者さんには禁忌です。詳細については、www.gilead.comに掲載されている米国の添付文書(完全版)をご覧ください。

米国ノースカロライナ州シャーロットのアトリウム・ヘルス・レバイン小児病院(Atrium Health-Levine Children's Hospital)のアミナ・アメッド医師(Amina Ahmed, MD)は、次のように述べています。「今回の承認は、レムデシビルが疾患の進行を軽減させ、小児患者さんの回復をより早めることにより、臨床的に意義のある改善をもたらす可能性があることを示しています。私たちは、社会的に最も弱い立場にある子どもたちの治療に役立つ、レムデシビルのような承認された抗ウイルス治療の選択肢を必要としています」

今回の承認は、CARAVAN第II/III相非盲検単一群試験と成人患者さんを対象とした試験結果に基づいています。CARAVAN試験では、COVID-19により入院し、ベクルリーを投与された小児患者さんにおいて、おおむね良好な忍容性が認められ、臨床的改善と回復を示した患者さんの割合が高いことが示されました。CARAVAN試験に登録した53名の小児患者さんのうち、ベクルリーを投与された患者さんに新たな安全性シグナルは認められませんでした。全体で75%と85%が、それぞれ10日目および最終評価時に臨床的改善(順序尺度で2ポイント以上の増加)を示し、それぞれ60%と83%が、10日目と30日目までに退院しました。本試験では、38例(72%)に有害事象(AEs)が発現しました。試験登録前の患者さんの基礎疾患または入院中に起こったCOVID-19に起因する3件の死亡例を含め、11例(21%)に治験薬とは関連がないと判断された重篤な有害事象(SAEs)が発現しました。これらのデータは、第29回レトロウイルス・日和見感染症会議(CROI 2022オンライン会議)で発表されました。

ギリアドのチーフ・メディカル・オフィサーのマーダッド・パーシー(Merdad Parsey, MD, PhD)は次のように述べています。「小児患者さんへのベクルリーの適応拡大は、COVID-19治療における標準的な抗ウイルス療法としてのベクルリーの安全性、忍容性および有効性プロファイルを示すものです。小児患者さんに対して効果的で忍容性がある選択肢を提供するためには、私たちの最善の科学的知識とコミットメントが必要です。私たちは先日、HIV、B型肝炎とCOVID-19治療のための小児向け臨床試験を専門とするギリアド小児センター・オブ・エクセレンス(Gilead Pediatric Center of Excellence)をダブリンに開設しました。今後も小児患者さんにおける治療のアンメット・ニーズに応えるため研究を続けてまいります」

ベクルリーは、米国において、入院や死亡を含むCOVID-19重症化リスクの高い、入院中または非入院の成人および生後28日以上、体重3 kg以上の小児患者さんに対するCOVID-19治療薬として承認されています。ベクルリーは同製剤またはその成分に対してアレルギーのある患者さんには禁忌です。詳細については、後述の米国におけるベクルリーに関する重要な安全性情報をご覧ください。

ベクルリーについて
ベクルリー(レムデシビル)は、ギリアドの10年以上にわたる抗ウイルス研究の成果を基に創薬されたヌクレオチド誘導体です。ベクルリーは、COVID-19による入院患者さんの標準治療として使われる抗ウイルス薬で、進行リスクが高い非入院患者さんの疾患進行を抑制する治療として推奨されています。ベクルリーの安全性プロファイルは確立されており、幅広い集団において最小限の薬物相互作用を有しています。これまでに、米国においてCOVID-19で入院している患者さんの半数以上がベクルリーによる治療を受けています。ベクルリーは、さまざまな重症度に対して疾患の進行を抑制し、入院患者さんの早期回復を可能にすることにより病院の限られたリソースを解放し、医療システムのコスト削減に貢献しています。

ベクルリーは、成人および12歳以上、体重40kg以上の小児患者さんの入院を要するCOVID-19治療薬として、2020年10月に米国食品医薬品局(FDA)により承認されました。FDAは、入院または死亡を含むCOVID-19重症化リスクの高い成人および青年の非入院患者さんの治療薬として、ベクルリーの医薬品承認事項変更申請を2022年1月に承認しました。この適応拡大により、要件を満たす外来施設でのベクルリーの3日間連続の点滴静注(IV)が可能となりました。また、2022年4月に、入院や死亡を含むCOVID-19重症化リスクの高い、入院または非入院の生後28日以上、体重3 kg以上の小児患者さんの治療薬として承認されました。べクルリーは同製剤またはその成分に対してアレルギーのある患者さんには禁忌です。詳細については、後述の米国におけるベクルリーに関する重要な安全性情報をご覧ください。

ベクルリーは変異するSARS-CoV-2に対し、持続的な効果を示しています。ベクルリーは、SARS-CoV-2ウイルスのRNA依存性ポリメラーゼを標的とすることにより、細胞内でのウイルスの複製を直接阻害するヌクレオチド類似体です。複数のin vitro試験において、ベクルリーは、オミクロン変異株やその亜型であるBA .1およびBA .2を含むSARS-CoV-2ウイルスに対し、持続的な活性を示しています。世界中で新たに懸念されるSARS-CoV-2変異株が出現している中、ギリアドはウイルス変異株に対するベクルリーの有効性を継続的に評価していきます。

ベクルリーは、世界約50カ国で承認または緊急使用が認められています。現在までにベクルリーおよびジェネリック薬のレムデシビルは、ボランタリー・ライセンスを通じて提供された127の低中所得国における700万人を含め、世界で1,100万人以上の患者さんに提供されています。これらのボランタリー・ライセンスは、レムデシビルへの幅広い患者アクセスを可能にするというギリアドのコミットメントを反映し、ロイヤリティ・フリーで提供されています。

米国でのベクルリーの適応症
米国におけるベクルリー(R)(レムデシビル100 mg注射剤)の適応症は、SARS-CoV-2ウイルス検査の結果が陽性であった、次の成人および小児(生後28日以上、体重3kg以上)患者さんに対するCOVID-19治療となります。

・入院している
・あるいは、入院しておらず、軽症から中等症のCOVID-19であり、入院や死亡を含むCOVID-19重症化リスクが高い

詳細については、www.gilead.comに掲載されている米国の添付文書(完全版)をご覧ください。

米国におけるベクルリーに関する重要な安全性情報
禁忌
ベクルリー製剤またはそのいずれかの成分に対して臨床上問題となる過敏症の既往歴のある患者さんには投与しないでください。

警告および使用上の注意
・過敏症(注入に伴う反応とアナフィラキシー反応を含む):ベクルリーの投与中および投与後に、注入に伴う反応やアナフィラキシー反応などの過敏症の発生が報告されています。また、そのほとんどが1時間以内に発現しています。投与中は患者さんをモニタリングし、臨床的に適切となるよう投与完了から少なくとも1時間は過敏症の徴候や症状がないか観察します。低血圧、高血圧、頻脈、徐脈、低酸素症、発熱、呼吸困難、喘鳴、血管浮腫、発疹、吐き気、発汗や振戦などの症状が現れることがあります。点滴速度を下げると(点滴時間は最長で120分)、これらの反応を予防できる可能性があります。投与に伴う重度の過敏症が発現した場合、直ちにベクルリーの投与を中止し、適切な治療を開始して下さい(「禁忌」を参照)。
・トランスアミナーゼ上昇リスク:健常被験者や、ベクルリーを投与されたCOVID-19患者さんにトランスアミナーゼの上昇が認められています。COVID-19の臨床初見としてもトランスアミナーゼ上昇が報告されています。全ての患者さんについて、肝機能検査を行ってください(「用法および用量」を参照)。ALTが施設基準値上限(ULN)の10倍を超える場合、ベクルリーの投与中止を検討してください。ALT上昇に伴い肝臓の炎症を示す症状・徴候が認められた場合はベクルリーの投与を中止してください。
・クロロキン・ヒドロキシクロロキンとの併用時の抗ウイルス活性低下リスク:ベクルリーとリン酸クロロキンまたはヒドロキシクロロキン硫酸塩との併用については、細胞培養で拮抗作用が認められ、ベクルリーの抗ウイルス活性が低下する可能性があることから、併用は推奨しません。

副作用
・発現率が高かった副作用(全グレードにおいて発現率5%以上)は吐き気でした。
・発現率が高かった検査値異常(全グレードにおいて発現率5%以上)は、ALT上昇とAST上昇でした。

薬物相互作用
・ベクルリーと併用薬の薬物相互作用を検討するヒトを対象とした試験は行われていません。

用法および用量
用量:成人患者および12歳以上で体重40 kg以上の小児患者: 1日目に200 mg、2日目以降は1日1回100 mgを点滴静注します。生後28日以上かつ体重3kg以上の小児患者:1日目に5mg/kg、2日目以降は2.5mg/kgを維持用量として1日1回点滴静注します。
・投与期間:
O 侵襲的機械換気および/またはECMOを必要とする入院患者の場合、推奨投与期間は合計10日間です。COVID-19の徴候があると診断された場合、早急にベクルリーを投与する必要があります。
O 侵襲的機械換気および/またはECMOを必要としない入院患者の場合、推奨投与期間は5日間です。臨床的改善が認められない場合、投与期間をさらに5日間まで延長でき、投与日数の合計は最高で10日間です。
O 軽症から中等症のCOVID-19と診断され、入院または死亡を含むCOVID-19重症化リスクの高い非入院患者の場合、推奨投与期間は合計で3日間です。COVID-19の徴候があると診断された場合、できるだけ早急に、症状発現から7日以内に開始することを推奨します。
・投与前および投与中の検査:ベクルリーの投与開始前はeGFR、肝機能検査、プロトロビン時間の検査を行い、投与期間中も必要に応じて行ってください。
・腎機能障害:eGFRが30 mL/分未満の患者には、ベクルリーの投与は推奨しません。
・調製と投与:
O ベクルリーには、凍結乾燥粉末バイアル入りの注射剤(100 mg)とバイアル入りの注射剤(100mg/20 mL(5 mg/mL))の2種類の製剤があります。体重3 kg以上40 kg以下の小児患者に対して承認されている剤形は凍結乾燥粉末製剤のみです。完全版の添付文書をご参照ください。
O アナフィラキシー等の重度の過敏症反応の管理が可能な条件下でのみ投与してください。

妊婦および授乳婦への投与
・妊婦:妊婦レジストリは確立されています。妊娠中のベクルリーの使用に関するヒトのデータは十分に得られていません。COVID-19は、子癇前症、子癇、早産、前期破水、静脈血栓塞栓性疾患、胎児死亡などの母体や胎児の有害転帰と関連しています。
・授乳婦:ベクルリーが乳汁中へ移行するかは不明です。COVID-19患者の授乳については、乳児へのウイルス曝露を避けるための臨床ガイドラインを参照してください。

 
ギリアド・サイエンシズについて
ギリアド・サイエンシズは、すべての人々にとって、より健康な世界の実現を目指し、30年以上にわたり医療の革新を追求し、飛躍的な進歩を遂げてきたバイオ医薬品企業です。当社はHIV、ウイルス性肝炎、がんなどの生命を脅かす疾患の予防と治療のため、革新的な医薬品の開発に取り組んでいます。カリフォルニア州フォスターシティに本社を置き、世界35カ国以上で事業を行っています。

将来予測に関する記述
本プレスリリースは、1995年米国民事証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)で定義される「将来予測に関する記述」に該当し、いくつかのリスクや不確定要素などの要因を含む場合があります。これらのリスク等には、米国におけるCOVID-19による入院中または入院リスクが高い小児患者さんに対するベクルリーの使用をはじめとする、ギリアドが有するベクルリーの供給/流通を効果的に管理する能力、ベクルリー関連を含む進行中、または追加の臨床試験から得られた結果が好ましくない可能性、ベクルリー関連を含む現在見込まれる日程内に臨床試験を開始、進行、完了するギリアドの能力、またはそれらが全く完了できない可能性または上述のいずれかの背景となる前提が含まれます。これらのリスクやその他のリスク、不確定要素については、米国証券取引委員会に提出している、2021年12月31日を期末とするギリアド年次報告書(Form 10-K)で詳細に説明しています。これらのリスク、不確実性およびその他の要因により、実際の結果が「将来予測に関する記述」で言及されたものと大きく異なる可能性があります。歴史的事実以外の全ての記述は、「将来予測に関する記述」とみなされます。このような「将来予測に関する記述」は将来の業績を保証するものではありませんので、この記述に過度に依拠しないようご注意下さい。「将来予測に関する記述」は全て、ギリアドが現在入手できる情報に基づいており、ギリアドは「将来予測に関する記述」を更新する義務を負うことはなく、更新する意向もありません。