南部さん(左)の作品に見入る関係者=南砺市利賀村の旧利賀小豆谷分校

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利賀村に芸術家誘致 彫刻家・南部さん提案 作品展を先行開催

2019/08/04 01:44

 南砺市利賀村で3日までに、廃校舎や空き家などを富山県内外の芸術家に創作や作品発表、住民交流の場として安価に貸す取り組みが始まった。市内に工房を構える彫刻家南部治夫さん(富山市)が、南砺市商工会利賀支部などでつくる市利賀地域宿泊体験協議会に提案し、旧利賀小豆谷分校で作品展を先行開催している。大学のゼミ生など幅広い層に利用を促し、芸術による地域活性化を図る。

 

 利賀村は長年、世界的な演出家鈴木忠志氏が主宰する劇団SCOTの活動拠点となっている。協議会は、演劇と身近に接してきた住民に芸術への理解が浸透しているとみて、美術作品を含む幅広い創作活動の受け皿を目指すこととした。

 

 協議会は事業を「アーティスト・ステイin利賀」と銘打った。廃校舎などの使用料は、1週間前後の短期で5千円程度、1カ月前後の中期で1万円程度、2、3カ月ほどの長期で1万5千円程度を目安とし、利用者と相談して決める。

 

 受け入れ場所には豆谷、上畠、百瀬の各地区などを想定しており、今年度は2件ほど、2020年度は5、6件、21年度は10件程度を見込んでいる。

 

 南部さんの作品展では、トチノキの彫刻と竹を組み合わせて「時代に取り残されて自分の実態が崩れていく虚無感」を表現した「風蝕(ふうしょく)していく私」など6点が、廃校舎の部屋などに飾られている。31日まで。

 

 南部さんは、7月16日には親交のある金沢21世紀美術館の島敦彦館長を会場に招き、地元関係者と座談会も開いた。今回の事業について「田舎の環境で自分を見直す、リセットするような機会を提供できればうれしい」と述べた。

 

 問い合わせは市商工会利賀村事務所内の市利賀地域宿泊体験協議会=0763(68)2527=まで。