合掌家屋の屋根に使う茅の手入れに協力した舟津さん(左)=南砺市相倉

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応援市民が茅場手入れ 南砺・相倉合掌造り 世界遺産「助っ人」募る

2019/09/07 01:35

 南砺市の相倉合掌造り集落の保存財団は、茅葺(かやぶ)き屋根に使う茅の育成に、市内の地域課題解決に協力する「応援市民」の手助けを求める。人口減少に伴い、広さ4・7ヘクタールに及ぶ茅場を手入れする人手が減る中、世界遺産を守る輪の拡大を目指す。10月20日ごろ始まる茅刈りから活動を本格化する予定で、6日は「助っ人」第1号となる高岡市の男性が茅場の手入れに精を出した。

 

 市の応援市民制度には8月末現在で、市外在住者692人が登録している。地域別では首都圏38・2%、富山市11・5%、高岡市8・1%、中京圏6・0%などとなっている。市は応援市民ポータルサイトに、各種団体によるボランティアスタッフ募集や農作業の協力といった応援事業を掲載している。

 

 相倉では、茅にカリヤスを使っている。保存財団によると、カリヤスは茎の中に空洞があり、屋根材に使用すると水はけが良いものの育成中に倒伏しやすい。このため、下草刈りや、茎につるを絡める雑草の除去など手入れに手間が掛かるという。

 

 相倉の茅場は、これまでも富山ユネスコ協会や民間企業などが整備を手助けしてきた。保存財団は、応援市民制度を活用することで一層幅広い協力を募る。

 

 応援市民の「助っ人」第1号となったのは、高岡市の会社員舟津祥さん(33)で、財団職員からカリヤスに手入れが必要な理由を聞き、つるを伸ばす雑草を取り除いた。この日の奉仕活動を機に応援市民に登録した舟津さんは「茅を傷つけずに丁寧な作業を心掛けた」と笑顔を見せた。

 

 このほか菅沼の合掌造り集落も、応援市民から茅刈りの人材を募る。