海外で導入されている最新型のロープウエー=2017年8月、イタリア

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「立山―美女平」案採用 立山黒部ロープウエーで県方針

2019/02/19 01:50

 富山県は18日、立山黒部アルペンルートのロープウエー構想で検討している2案のうち、現行のケーブルカーと同じルートをたどる「立山―美女平」案を採用する方針を明らかにした。称名滝付近を通る「称名滝―大観台」案に比べて環境調査に時間がかからず、地元の理解が得やすいと判断した。ロープウエーとは別に、環境省が大観台で展望台を整備し、称名滝の眺望を活用する。

 

 県は新年度予算案に整備に関する環境調査や、ロープウエー駅の美女平から室堂までをつなぐ旅客輸送検討の事業費など計7620万円を計上した。

 

 ロープウエーの整備・運営は、現在、ケーブルカーを運行している立山黒部貫光(富山市)が事業主体となる。

 

 18日に会見した石井隆一知事は、採用した「立山―美女平」案について、地元や環境省と調整を進めた結果、賛成の意見が多かったと説明、「ケーブルカー近傍に整備することを優先したい」と述べた。ケーブルカーより輸送能力が高く、喫緊の課題である老朽化と繁忙期の渋滞に対応できるとした。

 

 県はこれまで、富山地方鉄道立山線の立山駅と美女平を結ぶケーブルカーが建設から65年過ぎ、老朽化が進んだことから、代替のロープウエーを検討してきた。

 

 「称名滝―大観台」案は称名滝の眺望を楽しめる点が優れていたが、環境保全の調査に時間を要するため今後の「中期的課題」と位置付けた。

 

 称名滝の景観を生かした魅力向上策では、環境省が直轄事業で展望台の整備を検討する。県によると、1969(昭和44)年の全国植樹祭で昭和天皇、皇后両陛下が訪問された広場が展望台の整備予定地となっている。

 

 県は称名滝に向かう歩道区間(称名平―飛龍橋)で高齢者らの負担を軽減して行きやすくするバリアフリー車両運行に向けた調査を行う。新年度予算案に1300万円を計上した。