転移の膵がん、有効治療 富大・藤井教授ら7大学研究

2020/07/09 01:16

 富大学術研究部医学系の藤井努教授らの研究グループは、これまで有効な治療法がなかった腹部に転移した膵(すい)がん(ステージ4)に対し、点滴による化学療法と、腹腔内に抗がん剤を直接投与する治療法を組み合わせ、高い効果が得られることを明らかにした。重症化した膵がんへの新たな治療法として期待される。

 

 膵がんは早期発見が難しく、診断がなされた時にはすでに転位が進んでいることが多い。これまで、腹膜に転移した膵がんに対する有効な治療法はなく、手術を行うことも難しかった。

 

 藤井教授らは、46人の患者に対して臨床試験を行い、17%の患者で腹膜の転位が消失し、膵がんの切除手術が可能となるなど、高い治療効果を得られることを確認した。大きな副作用はなかった。

 

 研究は富大と関西医科大、名古屋大、東北大、北海道大、広島大、愛媛大の7大学による研究グループが行い、研究成果は8日、国際科学雑誌「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・サージャリー」に掲載された。