句集「日矢の潟」を開き父を振り返る櫻打さん=氷見市内

父に捧ぐ遺句集 「高志」主宰、氷見の谷内さん次女

2020/06/04 01:59

 俳句雑誌「高志(こし)」を創刊主宰し、2015年に88歳で亡くなった俳人の谷内茂さん(氷見市上余川)の遺句集「日矢(ひや)の潟」が、次女の櫻打(さくらうち)伸子さん(65)=同市加納=によって発刊された。晩年に脳梗塞を患いながら作った句を含め、300句が収められた。関係者は富山県の俳壇に足跡を残した故人をしのんだ。

 

 元小学校教員の谷内さんは20代から俳句を始め、1975年の富山県俳句連盟、現代俳句協会北陸地区協議会の結成に参加し、幹事、理事を務めた。80年に高志を創刊し、2007年ごろまで主宰を務めた。

 

 遺句集の発刊は、今年が死後5年に当たることから、高志主宰を引き継ぎ、富山新聞「こども俳句」の選者を務める坂田直彦さん(81)=氷見市栄町=が櫻打さんに勧めた。

 

 櫻打さんは、坂田さんら俳句仲間に依頼し、2008年以降に作った約900句から300句を選んでもらった。最後の句になった「年始まるリハビリペダル踏み込めば」「窓に青葉人面獣面探す癖」の2句などを掲載した。

 

 坂田さんは、句集の序文で、谷内さんが右手が使えなくなると、左手で書いていたことを紹介し、病気が癒えることを信じ前向きに生きた仲間を振り返った。

 

 櫻打さんは結婚を機に俳句から離れていたが、父の葬儀を契機に再開。現在、高志の編集にも携わり、「多くの人たちのおかげで、父は良き俳句人生を送ることができた」と話した。

 

 雑誌「高志」は現在、氷見、高岡、富山、射水、金沢市の約60人が参加する。