今年度から堤防が強化される神通川の右岸。2023年度までの完成が予定されている=富山市神通町

神通川の堤防強化着手 富山市中心部、洪水防止 23年度までに完成

2019/09/08 01:32

 国土交通省富山河川国道事務所は10月、全国有数の急流河川として知られる神通川の右岸堤防を強化する「富山市街地重点防御築堤事業」に着手する。県都中心部の約3・7キロ区間を対象に、最大で堤防を1・4メートルかさ上げし、4メートル拡幅する。民家や公共施設が軒を連ねる人口密集地域の洪水被害を防ぐ狙いで、2023年度までの完成を目指す。

 

 計画では、北陸新幹線が走る神通町から、有沢橋より上流の布瀬町まで、盛り土の工事が行われる。整備後の堤防は0・2~1・4メートル高くなり、幅は1・5~4メートル拡大する。

 

 全区間3・7キロのうち、今年度は神通町から、富山大橋がある安野屋町まで1・07キロ区間が整備対象になる。来年度以降は、安野屋町よりさらに上流区間で整備が進められる。

 

 堤防が強化される神通川の右岸側は木造住宅や学校、商店が並び、近くには県庁や富山市役所、県警本部などの施設も立地する。2004年10月の台風23号による洪水では、流域で全壊家屋7戸、半壊家屋21戸、床上浸水669戸、床下浸水860戸と、被害が広範囲に及んだ。

 

 神通大橋に設置されている水位観測所の記録では、04年10月の水位が8・33メートルと過去最高で、氾濫危険水位の8メートルを上回った。昨年7月には豪雨で7・22メートルと2番目の高さにまで上がり、神通川の氾濫や堤防の決壊を防ぐ取り組みが求められていた。

 

 富山河川国道事務所は「洪水の激甚化に備え、右岸の別区間や左岸の整備も計画的に進めたい」としている。