関係機関が一体で実践的に行われた総合水防演習=高岡市出来田地先の庄川左岸

「庄川氾濫」で実践訓練 高岡で総合水防演習、2300人参加

2019/05/19 01:48

 国土交通省北陸地方整備局、富山県、高岡市などの庄川・小矢部川総合水防演習(富山新聞社、ラジオたかおか後援)は18日、同市出来田地先の庄川左岸で、見学を含め93団体約2300人が参加して行われた。庄川では20年ぶりの開催で、氾濫を想定した実践的な訓練を通して、地域を挙げた災害対応能力の向上を図った。

 

 県内での演習は黒部川以来6年ぶり。昨年の西日本豪雨で住民避難が遅れたことを教訓に、政府が大雨時の防災気象情報を5段階の警戒レベルに区分する避難指針を示してから初めての大規模な訓練となった。

 

 名誉総裁の田中英之国交政務官、総裁の石井隆一富山県知事があいさつし、同市野村小5年の今庄夕理さんと坂林桃子さんが「将来の水防の担い手として水防の大切さを学びたい」と体験学習への意気込みを宣言した。高岡市福岡町大滝の源多良(げんたら)太鼓保存会などがオープニングを飾った。

 

 想定は氾濫注意水位(レベル2)から堤防越水・氾濫(レベル5)へと次々に引き上げられ、渡辺守人高岡市消防団長の総指揮の下、県内各消防団による水防工法、同市野村地区自主防災組織連絡協議会や県立大生らによる土のう積み、陸上自衛隊第14普通科連隊(金沢駐屯地)や県警による救助などの訓練が、本番さながらに展開された。

 

 高岡市全域と周辺地域では携帯電話に緊急速報メールが配信され、事前に行われた特別養護老人ホームの避難訓練を放映。炊き出しや救護所も開設された。

 

 庄川では1934(昭和9)年7月に被害家屋9521戸、死傷者260人の洪水が発生。76(同51)年9月には加越能鉄道(現万葉線)が落橋した。河川改修が進む中、2004(平成16)年10月に観測史上最高水位を記録している。