本江組事務所が入る建物=射水市桜町

本江組事務所明け渡し 射水の住民委託訴訟、和解成立

2018/03/08 01:50

 富山県暴力追放運動推進センター(富山市)が指定暴力団神戸山口組系本江組の林隆夫組長に対し、射水市桜町の組事務所の使用差し止めを求めた訴訟は7日、富山地裁高岡支部で組側が事務所を原告側に明け渡し、建物を今後使用しないことで和解が成立した。

 

 国家公安委員会の「適格団体」認定を受ける同センターが昨年4月、代理訴訟制度に基づき、住民の委託を受けて県内で初めて提訴した。同制度を活用した訴訟で、和解が成立するのは全国で4件目となる。

 

 原告の代理人弁護士によると、6日までに組側から事務所建物の鍵の引き渡しを受け、同センター職員や射水署員らが建物内に入り、退去が完了していることを確認した。

 

 射水署などによると、本江組の組員は現在約20人。2015年8月に指定暴力団山口組が分裂して以降、同9月に富山市桜木町で徒党を組んで練り歩く騒動を起こした。16年3月には対立する組の暴力団員を襲撃して3人が摘発され、同11月には威力業務妨害で林組長ら5人が逮捕されるなど本江組員による事件が多発していた。

 

 7日、射水署新湊幹部交番で住民説明会が開かれ、小林昭洋射水署長、松村俊明県暴追センター専務理事、川原拓也県弁護士会民事介入暴力対策委員長が組事務所の明け渡しに至った経緯を説明した。小林署長は「皆さんのおかげで一つの区切りが付いた。これからも協力、連携して暴力団のない社会を目指す」と話した。

 

 説明会に出席した地元住民からは「一安心した」「良かった」との声が聞かれた。一方、和解後も建物への組員や関係者の出入りが続くのではないかとの不安の声も上がり、小林署長は「今後、建物の所有者や関係者と相談しながら警戒を怠らないようにする」と述べた。