監督に就任し、部員にタックルのコツを教えるシアオシさん=航空石川

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ラグビー部にトンガ人監督 航空石川高 OBシアオシさん「日本一に」

2020/09/05 01:47

 高校ラグビーの強豪、航空石川の監督に同校OBで7年間コーチを務めたトンガ出身のシアオシ・マアフ・ナイさん(31)が就任した。2005年に同校初の留学生として来日し、中心選手として活躍。03年の創部以来、監督を務めてきた小林学校長からバトンを受け継いだシアオシさんは「恩師の考えを生徒に伝え、日本一の目標を達成したい」と意気込んでいる。

 

 兄の影響で5歳からラグビーを始めたシアオシさんは、ニュージーランドの高校に進んだ2人の兄とは違うルートでプロを目指し、日本留学を決意した。花園ラグビー場(東大阪市)を舞台とする全国高校ラグビー大会には、1年で同校の初出場、2年で初勝利、3年で16強入りを果たすなど貢献した。

 

 大学の強豪として知られる天理大へ進学したが、3年の時に右膝を負傷。その後も左膝など計3回の手術を受け、度重なるけがでプロになる夢を断念した。

 

 「けがで悔しい思いをしてきた経験から、選手の気持ちが誰よりも理解できる人材」と判断した小林監督の誘いを受け、13年に母校の職員となり、コーチに就いた。

 

 コーチを務めた7年間で、同校は花園で初のベスト8に進出するなど実力校に成長。17年に校長に就任した小林監督の校務が増え、指導できない日が続いたこともあり、「誠実な人柄で全国から集まる生徒を一番大切にしてくれる」と評価していたシアオシさんにバトンを渡した。

 

 全国高校体育連盟(全国高体連)ラグビー専門部(大阪市)の担当者は「全国大会出場レベルの高校の監督に外国出身者が就くのは初めてではないか」としている。

 

 生徒寮に住み、寝食を共にするシアオシさんは、競技以外でも部員の相談に乗ることも多いという。同部には現在もトンガ出身の留学生2人が所属する。高原照英主将は「一緒にいる時間も長いので、自分たちのことを一番理解してくれている」と慕う。

 

 チームは、10月下旬から始まる石川県予選に向け、練習に励む。シアオシさんは「強みである結束力を武器に日本一になりたい。そして、自分が叶えられなかった夢を実現できる選手を輩出したい」と力を込めた。

 

 航空石川の総合グラウンド「スカイスタジアム」の人工芝張り替え工事が終了し、4日までに使用を始めた。同校が部活動の支援などを目的に実施。延長120メートル、幅65メートルのグラウンドは授業や部活動で使う。