事業停止した金沢倶楽部本社=金沢市泉野出町2丁目

コロナで広告激減 金沢倶楽部が自己破産へ

2020/04/22 01:32

 東京商工リサーチ、帝国データバンクの両金沢支店によると、月刊誌「Clubism(クラビズム)」「金澤」を発行する金沢倶楽部(くらぶ)(金沢市泉野出町2丁目、山田元一社長)は20日、事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。負債額は約6億円とみられる。売り上げの大部分を広告収入に頼っていたが、新型コロナウイルスの感染拡大で顧客の飲食、アパレルなどからの収入が激減し、先行きの回復も見込めないと判断した。

 

 石川県内のコロナ関連倒産では2例目となる。帝国データバンクによると、金沢倶楽部の売上比率は、自社媒体への広告や他社への広告代理店業務、イベント企画あっせんなどが75%を占めていた。書籍販売は15%、その他物販は10%にとどまっており、事業の柱である広告収入がほぼなくなり行き詰まった。

 

 外出自粛により、幅広い業種で広告がストップ。イベントも軒並みなくなり、営業活動は停滞していたという。

 

 金沢倶楽部は1981(昭和56)年12月創業。ピークの2004年12月期の売上高は約18億3200万円を計上していたが、フリーペーパーなど競合誌が増加し、広告単価も下落するなど営業環境は厳しくなっていた。

 

 10年12月期には過去の不明朗な経理から特別損失を計上して債務超過に転落。大口顧客との取引が縮小して18年12月期の売上高は8億1千万円に落ち込み赤字を計上した。ネットを活用した事業展開にも力を入れていたが、コロナで先行きの回復が見込めなくなった。

 

 同社は20日に社員46人に対して説明会を開き、解雇した。「クラビズム」「金澤」は、20日に発売された5月号が最終号となる。