臨時災害放送局を開設するための機器=金沢市の北陸総合通信局

災害時の放送迅速に 北陸総合通信局、自治体に専門家

2020/01/30 01:53

 北陸総合通信局は2月から、豪雨や地震などの災害時に、北陸三県の自治体に通信の専門家を派遣する取り組みを始める。市町村が避難所向けなどに生活情報や復旧状況を知らせる「臨時災害放送局」をより迅速に開設できるようになり、被災者の安心につなげる。全国で大規模災害が毎年のように発生する中、被災者に正確な情報が届くよう態勢を整える。

 

 臨時災害放送局は、市町村が地震などで被災した際に、住民に情報を伝える手段として開設される。1995年の阪神淡路大震災をきっかけに制度が創設され、これまでに東日本大震災や西日本豪雨、昨年の台風19号などの被災地で計55局が設置された。

 

 ただ、臨時放送局を設けるには「第1級総合無線通信士」か「第1・2級陸上無線技術士」の有資格者の立ち会いが求められ、自治体にとっては必要な人材の確保が課題だった。

 

 そこで、北陸総合通信局は2月4日に日本アマチュア無線連盟北陸地方本部と連携協定を結び、自治体が専門家派遣を受けられるよう準備する。連盟は約6万5千人が所属する国内最大のアマ無線の団体で、北陸では約1600人の会員が所属している。

 

 協定では、災害時に自治体が臨時放送局の免許を北陸総合通信局に申請した際、通信局側が専門家派遣の必要性を確認する。必要があれば、連盟が人員を選定して速やかに現地に送る。機材も貸し出しており、2日前後で開設できるようになるという。

 

 三田一博局長は自治体にとっては専門家を探す手間が省ける利点があるとし、「被災者の生活を支える臨時災害放送局の態勢を整え、万一の際の円滑な開設につなげたい」と話した。