田んぼの水、スマホ管理 小型水門、全国から注文

2019/08/29 01:57

 農業ベンチャーの笑農(えの)和(わ)(滑川市)がスマートフォンで遠隔開閉できる水田用の小型水門を開発し、全国から注文が相次いでいる。同社は農家の負担軽減と農業用水への転落事故防止に効果があるとみて改良を続けており、太陽光で稼働する新型機の販売に力を入れている。

 

 水田の水管理は農家がせきで板を抜き差しして手動で行うのが一般的だが、農家の経験や勘に頼らざるを得ず、水管理が転落事故の原因にもなっていると指摘されていた。そこで同社は通信機器やモーターを組み合わせ、用水路から田に水を引き込むせきに設置可能で、スマホによる遠隔操作で開け閉めできる小型水門を開発した。

 

 昨年は全国で100台を販売した。農家からの要望を受け、今年5月には従来の電池式に加え、太陽光で稼働する新型も売り出し、販売台数は累計で250台に達している。

 

 精度をさらに上げるため現在は富山と静岡で、水管理のカレンダーをインプットした小型水門の実証実験に取り組んでいる。下村豪徳社長は「天候のずれや水門のごみ詰まりの対応など課題もあるが、究極的には人工知能(AI)で自律判断ができる水門を開発したい」と意欲を示している。