全社員の行動「見える化」 中村留精密工業 課題洗い出し生産性向上

2018/05/25 02:08

 中村留精密工業(白山市)は、社員の作業状況や行動内容を把握する「見える化」の取り組みを始めた。役員やパート・契約社員を含む全550人が対象で、生産部門で先行導入した手法を他の部門に拡大する。業務の無駄や各部署の課題を洗い出して生産性を向上させ、働き方改革につなげる。

 

 同社では、昨年夏に組み立てを担う作業員がタブレット端末で作業進捗を入力して管理する取り組みを始めた。

 

 それぞれの作業に「目標時間」が設定され、時間内に作業が終わらなかった場合は、通常とは違う色で画面に表示される。ボルトを探したり、トラブル対応した場合など、本来の業務と違う場合も異なる色で表示される。

 

 作業員ごとにデータが蓄積されて分析できるため、トラブルに1人で対応していたケースや、作業員同士の道具の貸し借りなど、作業が遅れた要因が判明し、改善につながった。

 

 このため、4月からは生産部門にとどまらず、設計と営業、管理の全部門に進捗管理の手法を拡大した。中村健一社長以下、全員が自分の業務を細分化して目標時間を設定し、進捗状況を入力している。経理部門では他部署からの問い合わせ、営業部門では移動時間などに改善の可能性があるという。

 

 同社では他にも3月にIoT(モノのインターネット)を活用し、韓国工場の機械の稼働状況を本社で見られるようにするなど、全社で「見える化」を進めている。

 

 中村匠吾専務・管理本部長は「生産部門では紙での管理で分からなかった課題も解決できた。全部門への拡大で開発力や営業力を強化したい」と話した。