核テナント「ZARA」が撤退した金沢パティオ=金沢市竪町

埋まらぬ大型テナント 金沢・竪町周辺 まちなか集客に影響懸念

2018/04/05 01:50

 金沢市の竪町周辺で大型の空き店舗が目立ってきている。広坂1丁目のうつのみや旧金沢柿木畠本店ビル、竪町通りにある金沢パティオの「ZARA」(ザラ)跡は、いずれも後継が決まっておらず、同じ通りの旧東京ストアー跡に完成したマンションも1、2階の商業テナントが未定のままだ。大型の店舗はまちなか全体の集客に及ぼす影響も大きく、早期の解消を求める声が出ている。

 

 うつのみやの旧金沢柿木畠本店ビルは、「ロックの殿堂ミュージアムジャパン」との契約が白紙となり、テナント募集を再開して1年以上が経過した。

 

 うつのみやによると、オフィス賃貸を希望したり、宿泊施設としての改修を提案したりと複数の業者が関心を示しているが、宇都宮元樹社長は「現時点でお話できることはない」とした。

 

 金沢パティオも、核テナントだったザラの跡が空き床のままだ。同館によると、うつのみやと同じく複数の先から引き合いがあるものの、契約には至っていない。

 

 金沢パティオ近くにファースト・モータース(金沢市)が開発した賃貸マンションは昨夏から1、2階部分の物販テナントを募っているが、こちらも交渉が続いており、現時点では決定していないという。

 

 大型テナントが埋まらないことについて、商店街関係者は複数の要因を指摘する。その一つがアパレル不況だ。

 

 市中心部にある商業施設のリーシング(店舗誘致)担当者は「1フロア100~200坪なら衣料品店がちょうどいいが、アパレルは不振で出店意欲が低い。出るとしても郊外大型店を優先し、まちなかに目を向けてくれない」と明かす。

 

 業態のミスマッチも影響している。金沢パティオの担当者はザラ跡の店舗について「ザラと同じ衣料品でなく、飲食系からの引き合いが多い」と話した。物販が入居していたテナントに全く業態の異なる飲食店を誘致するとなれば、多額の改修費用が必要になる。

 

 金沢市の補助制度がなくなった影響を指摘する声もある。市は2014年4月、集客力の高いキーテナントの都心への進出を支援する補助制度を創設した。内外装費に最大2千万円、家賃に最大1千万円を補助する内容で、片町きららの「ロフト」、香林坊東急スクエアの「東急ハンズ」などが同制度を利用して出店した。

 

 ただ、市は「一定の成果があった」として昨年3月で制度を終了した。中心商店街の関係者は「あれだけ大きな補助があると、インパクトのあるブランドを引っ張ってきやすい」と制度復活に期待を込めた。