県が開発した酒米の新品種「石川酒68号」を収穫する生産者=昨年9月、白山市内

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石川県産酒米の愛称「百万石乃白」 大吟醸酒4月から販売

2020/01/22 01:31

 石川県は21日までに、11年かけて開発した酒米の新品種「石川酒68号」の愛称を「百万石乃白(ひゃくまんごくのしろ)」に決定した。酒造好適米の代表格である「山田錦」に匹敵する特性を持ち、大吟醸酒を造ることができる。県内の酒造会社が醸造を進めており、酒米や水など「オール石川」の素材で仕込んだ大吟醸酒を4月から本格的に販売し、石川の新ブランドとして国内外にアピールする。

 

 石川酒68号は、大粒の「ひとはな」と吟醸酒向けの「新潟酒72号(越淡麗)」を掛け合わせた県独自の酒米を、山田錦と交配させて生まれた。表面を削っても粒が割れにくく、50%以下に精米した白米を原料とする大吟醸酒の醸造に適している。

 

 雑味の原因となるタンパク質の含有率が低く、醸造した日本酒はすっきりとした味わいの上、フルーティーな香りを醸す。稲の丈は山田錦より1割ほど低く、台風などで倒れにくいことも特長だ。

 

 愛称は昨年7月18日~8月18日に公募し、全国から約3千件の応募があった。「百万石」には加賀百万石の石川県の酒米であることが表現され、「白」には混じり気のない純粋さ、すっきりとした味わい、精米された酒米の白さ、仕込み時期の雪景色がイメージされている。

 

 県内で日本酒醸造に使う酒米は県外産、特に兵庫県産の山田錦が多い。県産では「五百万石」は大吟醸酒に適さず、吟醸酒向けの「石川門」は生産が少なく、精米時に粒が割れるケースがある。海外や訪日外国人観光客の間で日本酒人気が高まる中、県は地元の酒蔵から要請を受け、大吟醸酒に適した石川オリジナルの酒米を開発した。

 

 2018年産は県内農家8軒が計5・6ヘクタールで栽培し、25トンを収穫。19年産は15軒が計12・7ヘクタールで59トンを収穫した。現在は酒造20社が19年産米で醸造している。県は今後、「百万石乃白」のロゴマークを作るほか、作付面積や醸造量を増やす方針だ。