吉岡さん(手前)に色紙を手渡す北村さん(中)=小松市北浅井町

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東大寺長老が100歳祝福 小松・吉岡さん方に色紙

2019/10/20 01:50

 小松市北浅井町の吉岡とみさん(99)の自宅に16日、東大寺の森本公誠(こうせい)長老(85)から100歳を祝う色紙が届いた。吉岡さんは約20年前に森本長老と知り合い、親交を深めてきたが、数年前から寝たきりで会話もうまくできなくなり、交信も途絶えていた。名刹(めいさつ)の高僧からの思わぬ贈り物に、吉岡さんの長男正純さん(71)と妻の栄子さん(65)は驚き、感謝の念を深めている。

 

 色紙は縦約40センチ、横約30センチで、「寿無涯(じゅかぎりなし)」との文字が墨書されており、「いつまでも長生きして下さいね」とのメッセージが添えられている。吉岡さんとともに長年、森本長老と交流がある小松市高堂町の九谷焼作家北村隆さん(73)が色紙を託され、届けた。

 

 北村さんが「大切な吉岡さんがさらに長生きできるように祈っています」と長老の言葉を伝え、額装した色紙を正純さん夫婦に手渡すと、2人は「ここまで気を遣ってもらえると思わず、大変ありがたい。あらためて礼状を書き、感謝の気持ちを示したい」と顔をほころばせた。

 

 正純さんによると、とみさんは来年3月30日に100歳を迎える。信仰心が厚く、家族の幸福を祈って寺院に収めた般若心経は500巻に上る。長老との縁を大切にし、寝たきりになる前までは毎年、自分で育てた大根やかきもちを東大寺に送っていたという。

 

 色紙を届けた北村さんは「大役を果たすことができてほっとした。吉岡さんにはずっと元気でいてほしい」と笑顔を見せた。