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訪日客に「武道」ツアー 来月、金沢で初めて

2019/08/15 01:57

 金沢文化スポーツコミッションは9月、武道を体験できる訪日外国人向けツアー「金沢版BUDOツーリズム」を初開催する。加賀藩とゆかりの深い弓道に加え、文化の粋を集めた茶道、その両方に通じる禅の体験も組み入れる。武家文化の薫る城下町で育まれてきた「道」と「心」を、観(み)るだけでなく実際に触れてもらい、金沢のファンを増やす。

 

 スポーツ庁が掲げる「武道ツーリズム」の金沢版となる。コミッションによると、本格的なツアー開催は全国初の試みという。

 

 ツアーでは、兼六園弓道場で、矢を構え、実際に的に放つまでの「射法八節」を体験してもらう。県弓道連盟の教士・錬士が指導し、弓道着なども貸し出す。3代藩主前田利常の頃、有名な弓術師が活躍し、現在も「堂形」「弓ノ町」などの旧町名が残るなど弓道と金沢の歴史も伝える。

 

 武道同様に、武士の必須のたしなみとされた茶道の体験も行う。裏千家今日庵業躰(こんにちあんぎょうてい)の奈良宗久さんと社中が、加賀藩に仕えた千仙叟(せんそう)ゆかりの茶室で茶の湯の心を伝える。

 

 弓道、茶道の日本文化に通底する禅に理解を深めるため鈴木大拙館も訪れ、金沢出身の仏教哲学者、大拙の思想に触れる。ツアーには金沢星稜大の学生が通訳や案内役として協力する。

 

 ツアーは、ラグビーW杯日本大会のシーズンに合わせ、9月24日から10月4日までの平日に開催する。大会会場へ向かう途中で北陸観光に訪れる、スポーツに関心の高い旅行者の需要を見込む。

 

 金沢版ツアーは、弓道を剣道などの別の武道にしたり、大拙館を寺院の見学に変更したりして応用すれば、他地域での開催も可能となる。コミッションの平八郎代表は「金沢発の本物に触れる旅が、全国に広がればいい」と話した。