輪島漆器商工業協同組合が海外での商標登録を計画する輪島塗

輪島塗を海外商標登録 市、来年度に支援検討

2020/12/11 01:02

 輪島市議会12月定例会は10日、本会議を再開し、2氏が一般質問した。市側は、輪島漆器商工業協同組合が来年度から海外で計画する輪島塗の商標登録について、出願費用の助成などで支援を検討する考えを示した。同組合は3カ年計画でアジアや欧米など10カ国での商標登録を目指しており、産地とブランドを守りながら、輸出拡大を図る。

 

 椿原正洋氏(自民わじま)の質問に坂口茂副市長が答えた。

 

 同組合によると、中国や台湾などで、日本の伝統工芸品が第三者に無断で商標登録される「抜け駆け出願」が問題となっている。過去には九谷焼の名称が中国で台湾の業者によって無断で商標登録されたことがあった。

 

 こうした第三者による輪島塗の商標権の侵害行為や海外でのトラブルを未然に防ぐため、同組合では組合員を代表して現地での商標登録を目指すことにした。

 

 海外で商標登録する場合、各国の特許庁への手続きが必要で、食器や家具、文具、装飾品の分類ごとに出願に関する費用が掛かる。このため、組合は市に対して支援を求めている。坂口副市長は答弁で「各事業者が海外展開を図る中で、宣伝や販売などがより円滑に進められるよう、前向きに検討したい」と話した。

 

 輪島塗の生産額は、バブル期の1991年の約180億円をピークに減少傾向が続く。同組合によると、2019年は35億円に落ち込み、今年はコロナ禍でさらなる減少が見込まれる。高齢化や後継者不足などで組合員数も減っており、20年前には201社を数えたが、現在は109社となっている。

 

 国内市場が縮小する中、海外展開は重要な課題で、同組合の隅堅正事務局長は「海外での商標登録が後ろ盾になり、輪島塗の需要拡大につながればいい」と話した。