VRで防災すごろく 石川高専が開発中

2020/09/11 01:37

 石川高専がVR(仮想現実)の技術を使い、すごろく形式で災害を擬似的に体験できるシステム開発を進めている。津幡町と輪島市の実際の地図データを基に浸水、落石、降雨などさまざまな災害パターンを設定する。危機意識の向上と災害時の速やかな避難行動に役立つ「教材」として、小学校などでの活用を予定している。

 

 環境都市工学科の新保泰輝准教授と寺山一輝講師が製作した「防災すごろく」が基になる。すごろくは津幡町と輪島市の2種類ある。交差点がマス、避難所がゴールに設定され、道路や避難所を記した地図上に地滑り警戒区域や浸水想定区域などが記されている。2018年から小中学生を対象とした防災教育で活用している。

 

 VRを駆使することで、災害をより現実的に捉え、ゲーム感覚で体感できる。北陸地域づくり協会(新潟市)の今年度の研究助成事業に採択され、新保、寺山両氏と共に、電子情報工学科の越野亮准教授と専攻科2年の沖野浩太朗さんが協力している。現在、浸水や落石、降雨のVR化が終わり、今後は地滑りや電柱倒壊などパターンを増やしていく。

 

 システムは豪雨や火災が発生したマスは数ターン進めないようにし、火災の場合は一定の確率で他のマスに延焼する仕組みとした。防災クイズを出題するマスを設定し、災害発生時を昼か夜で選べるようにするなど改良し、今年度内の完成を目指す。

 

 13日に福井大がオンラインで主催する電気・情報関係学会北陸支部連合大会で途中経過を発表する。新保准教授は「目で見て災害を感じられるソフトを通じ、いつ起こるか分からない災害に備えられるよう意識を高めてほしい」と話した。