ジュニア防災士、ARで育成 小松市消防本部が独自制度

2020/07/15 01:49

 小松市消防本部は小学生の防災力強化に向け、独自の「ジュニア防災士」認定制度を設ける。今年度内に同本部で講習会を開き、受講した児童に認定証を贈る。幼少期から知識を身に付けておくことで災害に対する意識を養い、将来の防災士確保にもつなげる。講習会で使うAR(拡張現実)機器を新たに1台導入し、より本物に近い災害現場の状況を伝える。

 

 ジュニア防災士の対象は小学4~6年生で、50人程度の参加を見込む。講習会は当初、夏休み期間の8月中に開催する予定だったが、新型コロナウイルスの影響で未定となっている。

 

 講習会では、水害や火災の現場を再現した映像をARで体験する。ゴーグルを着け、画面に映し出される燃え盛る炎や押し寄せる濁水などリアルな光景を目の当たりにすることで災害の恐ろしさを知ってもらう。

 

 ほかにも同本部の職員が土のうの作り方やロープの結び方を指導し、煙中体験も行う。小松市を含む全国の自然災害についても学ぶ。修了した児童には認定証を手渡す。

 

 同本部によると、市内の防災士は3月末時点で592人。近年は毎年80人程度ずつ増え、地域住民の防災意識は徐々に高まっている。大規模災害時は地域の防災士の力が不可欠で、市は資格取得を促進している。

 

 市内には小学4~6年を対象にした市少年消防クラブがあり、メンバーは防災研修や消防本部のキャンペーン活動に参加している。同本部は、今回のジュニア防災士認定制度と合わせ、幼少期の防災教育に力を入れていく考えだ。

 

 同本部の担当者は、小松は自然災害が比較的少ない地域だとした上で「被災した経験が少ない分、幼少期の教育が一段と大切になる。学んだことを生かし、将来、防災士となって活動してほしい」と話した。