記者会見で補正予算案の編成を表明する谷本知事=石川県庁

経済回復へ6月補正 石川県、9年ぶり編成表明

2020/05/20 01:32

 石川県の谷本正憲知事は19日、新型コロナウイルスで大きな損害を被った地域経済の回復を柱とする今年度6月補正予算案の編成を表明した。県議会6月定例会への補正予算案上程は、知事選の年を除くと東日本大震災が発生した2011年以来となる。谷本知事は「感染症対策と社会経済活動の正常化の両立が求められている。新たな局面の予算を提案する必要がある」と述べた。

 

 県は6月議会で補正予算編成を行わないのが通例だが、新型コロナという歴史的な難局に対処するため、能登半島地震が発生した2007年、リーマン・ショック後の09年、東日本大震災直後の11年に続く異例の対応を取る。

 

 19日、県庁で会見した谷本知事は「国の2次補正の動向も注視しながら、速やかに対応すべき施策については9月補正を待つことなく、6月補正で対応する」と強調した。

 

 県は新型コロナ関連で3月から累計132億8300万円に上る補正予算を編成している。4月補正で医療提供体制の充実や中小事業者の事業継続を重点的に手当てしたのに続き、6月補正では感染防止対策を強化するとともに、痛みが激しい地域経済の立て直しも急ぐ方針である。

 

 谷本知事は県内事業者に対する休業要請を20日で原則解除することも明らかにした。要請対象となった106業種のうち、15日に先行解除された8業種を含む96業種では事業、営業活動が通常通り行えるようになるが、県は各業界団体などが定める感染防止マニュアルに沿い、徹底した感染対策を講じるよう求める。

 

 一方、キャバレー、ナイトクラブなどの接待を伴う飲食店、ライブハウス、カラオケボックス、スポーツジムの10業種については、休業要請を継続する。

 

 谷本知事はこれらの施設について「県内をはじめ全国でクラスター(感染者集団)が多発し、国も出入りを控えるよう要請している」と指摘した。要請解除の時期は未定とした。

 

 休業要請の原則解除に併せ、兼六園などを除くほぼ全ての県有施設は感染防止対策を講じた上で、20日から順次営業を再開することも説明した。