柔伍君(右)、慶寿君(左)とのだんらんを楽しむ髙木さん=平和町3丁目

金沢のママさん隊員、陸自主力隊員に 東京・朝霞駐屯地で訓練

2020/03/28 01:30

 7歳と5歳の息子を持つシングルマザーの髙木亜美さん(28)=金沢市平和町3丁目=が26日、自衛隊の主力隊員になる「一般曹候補生」として陸上自衛隊に入隊した。東京・練馬区などの朝霞駐屯地に配属され、28日から訓練に入る。「ママさん自衛隊員」は子どもたちと離れて暮らす初めての生活に寂しさを感じながらも、国防の最前線を担う仕事への意欲を燃やしている。

 

 自衛隊石川地方協力本部によると、県内でシングルマザーの入隊は直近5年間で確認できず、それ以上前でも聞いたことがないという。

 

 髙木さんは国民の安全を守る自衛隊に憧れ、錦丘高卒業後に航空自衛隊の入隊試験に挑んだ。入隊はかなわなかったが、夢を胸に秘めながら、医療事務などの仕事に従事してきた。

 

 7年前に陸上自衛隊員と結婚。長男柔伍(じゅうご)君(7)と次男慶寿(けいじゅ)君(5)を授かった。昨年12月末に離婚後は実家で子育てする傍ら、試験勉強に励み、陸上自衛隊の一般曹候補生に合格した。

 

 自衛隊石川地方協力本部によると、自衛隊に入隊する9割は高校、大学などの新卒者で、髙木さんのケースは珍しい。陸自隊員14万人のうち、女性は9400人で、増加傾向にある。

 

 髙木さんは、朝霞駐屯地に配属され、訓練に励む。駐屯地内は関係者以外の立ち入りが禁じられているため、子どもは金沢に残し、単身赴任となる。その間は髙木さんの母親が子育てを担う。

 

 2人の子どもの夢は、髙木さんと同じ自衛隊員になること。髙木さんとサッカーをするのが楽しいという柔伍君は母親との別れを寂しいと言いながらも「日本を守ってほしい」とエールを送る。いっときの別れとなった26日、慶寿君は金沢駅で涙を流し、髙木さんから離れなかった。

 

 髙木さんは「子どもの思いも背負って、若い子たちに置いていかれないように頑張る。どんな現場でも国民を助けられる隊員になりたい」と意気込んだ。