サッカーを通した町おこしのサポートを約束した酒井選手(中央)と代理人の河岸さん(左)=宝達志水町役場

J1神戸の酒井選手 宝達志水町の「特使」に キャンプや教室計画

2020/01/13 01:39

 サッカー元日本代表でJ1・ヴィッセル神戸に所属する酒井高徳(ごうとく)選手(28)が12日、宝達志水町役場を訪れ、町の振興をサポートする「特使」となることを約束した。ドイツリーグで8年間プレーした経験や人脈を生かし、プロ選手を対象にしたキャンプや教室の継続開催を計画。寳達典久町長は現役トップ選手の心意気に感銘し、サッカーを軸とした地域振興を進める意向を示した。

 

 新潟県出身の酒井選手と宝達志水町の接点をつくったのは、酒井選手のドイツ時代から代理人を務めている野々市市出身の河岸貴さん(43)。河岸さんはドイツの名門シュトゥットガルトのフロントスタッフや指導者の経験を持ち、ドイツ流の指導を故郷に還元できないかと模索する中、酒井選手が協力を申し出た。

 

 河岸さんは昨年12月、町内で現役Jリーガーを集めたキャンプ(北國新聞社後援)を初開催。酒井選手は天皇杯の日程と重なって参加を見送ったものの、今回、天皇杯優勝を果たして石川県入りした。11日は七尾市和倉温泉で宿泊し、石川の食や豊かな自然に触れた。

 

 町長と面会した酒井選手は実体験を基にドイツ流指導の長所を説明し「日本サッカー界でドイツ流を体現できる人はいない。革命的に思われるかもしれないが、海外で学び、実際にやったことを指導する。何かお役になれるのなら、しっかりお力添えしたい」と熱く語った。天然芝のグラウンドなど充実した環境整備の必要性も説き、「一握りのプロがここから出ることが重要だと思う」と述べた。

 

 旧押水町はかつてジュニア世代が全国大会に上位に入るなど活躍しており、寳達町長は「サッカーを柱に、スポーツの振興を図りたい。キャンプをきっかけに、地域にスポーツの競技力向上や健康増進の輪を広めたい」と話した。

 

 役場訪問には河岸さん、同町出身で元Jリーガーの寺内良太さん、北本俊一町サッカー協会長、高下栄次副町長が同席。役場前には歓迎の看板が掲げられ、地元のサッカー少年やファンら約100人が酒井選手を歓迎した。