打ち合わせするスタッフ=金沢市の兼六法律事務所

「身元保証」で安心に 金沢の弁護士、法人設立 入所や入院、終活、死後まで

2020/01/01 02:25

 介護施設や病院への入所・入院を断られるといった身寄りのない高齢者が抱える問題の解消を目的に、兼六法律事務所(金沢市)の弁護士が、身元保証人を請け負う一般社団法人「シニアサポート北陸」を設立した。同様のサービスを提供する事業者は北陸で初めてという。入所・入院に伴う緊急連絡先としての役割を担うほか、葬儀の準備など「終活」も手助けし、老後の安心に貢献する。

 

 事務所によると、老人ホームやケアマンションへの入居には身元保証人が必要な場合が多い。保証人に入院や手術の手続き、遺品の引き取りなどの役割を担ってもらうためである。

 

 このため事務所には、1人暮らしのお年寄りから「頼れる家族がなく、施設に入れない」との相談が寄せられた。一方の施設側からも「受け入れたくても保証人がいないと不安だ」との悩みを聞くことがあった。ニーズに応えようと所属弁護士が中心となって法人を設立し、昨年12月から事業に乗りだした。

 

 シニアサポート北陸は、法人が親族の代わりに身元保証人となり、24時間体制で施設からの連絡に対応し、万一の場合はすぐに職員が駆け付ける。遺族への連絡や遺品処分、葬儀場の手配なども本人の意向に沿って実施する。入会金を10万円とし、サポート内容によって別途費用がかかる仕組みとした。

 

 「一軒家を維持できない」「引きこもりの子どもの養育が心配だ」といった悩みに対しても、法律事務所が提携している利点を生かし専門的な支援につなげていく。弁護士が財産管理を行うほか、判断能力が衰えた際には成年後見制度を活用し、生活をサポートする。

 

 身元保証サービスは大都市圏で一般的になっているという。法人理事長の二木克明弁護士は「不安を抱える人たちに最期まで家族のように寄り添っていきたい」と話した。