ひ孫2人が金沢訪問 日露戦争のロシア人捕虜将校

2019/09/24 01:55

 日露戦争で捕虜となり、金沢で収容生活を送ったロシア人将校のひ孫2人が10月、金沢を訪れる。先に1人が見つかっていたが、23日までに新たにもう1人が名乗りを挙げ、来日する運びとなった。10月4日に金沢市内で開かれる日ロ友好のイベントに出席し、金沢で亡くなった捕虜が眠る野田山墓地も訪れる予定だ。子孫の探索に取り組んだ石川県民有志のグループが歓迎の準備を進めている。

 

 金沢を訪れるのは、ロシア海軍のコンスタンチン・シュヴェデ大尉のひ孫で、サンクトペテルブルク在住のエレーナ・ポリャンスカヤさんだ。息子とともに来日する。

 

 シュヴェデ大尉はバルチック艦隊の砲艦「オリョール」号に搭乗し、1905(明治38)年5月の日本海海戦で敗れて捕虜となった。6月に金沢へ送られ、収容所となった高岸寺(同市寺町5丁目)で11月まで過ごしたことが分かっている。

 

 既に、同艦隊の巡洋艦「ウラジーミル・モノマフ」号に乗務していたアレクサンドル・パブロフ少尉のひ孫、アンナ・バルミンツェワさん(モスクワ在住)が夫とともに来日することが決まっており、ともに曽祖父の過ごした金沢の地を初めて踏む。

 

 将校のひ孫2人を招待したのは、高岸寺で撮影された集合写真を所有する金沢写真院(金沢市長坂1丁目)の前店主、草野輝久さん(74)らだ。草野さんは、当時の北國新聞で捕虜将校の氏名を調べ、今年1月には新潟市の駐日ロシア総領事館に協力を要請した。

 

 領事館が本国の専門家と連携して調査を進め、フェイスブックなどに写真を掲載して情報提供を呼び掛けた結果、ひ孫2人が名乗り出て来日を希望した。2人と電話で連絡を取った草野さんによると、両人とも1枚の写真からつながった縁を驚くとともに、金沢訪問を楽しみにしているという。

 

 草野さんらがつくった「日露・親善・友好・絆を深める会」は10月4日、金沢市の石川県国際交流センターで、シンポジウム「日露友好の奇跡」(北國新聞社特別協力)を開く。ポリャンスカヤさん、バルミンツェワさんのほか、ミハイル・セルゲェーフ総領事も新潟から訪れて参加し、日ロ友好への思いを語る。