歯科技工学科の開設に向けて準備を進める田中理事長(右)=金沢市の金沢医療技術専門学校

歯科技工士の学科新設 金沢医療技術専門学校、21年度へ準備

2019/09/10 02:24

 金沢医療技術専門学校(金沢市堀川新町)が2021年度に歯科技工士を養成する学科を新設する方向で準備を進めていることが9日、同校への取材で分かった。石川県内唯一の養成機関の閉科が決まる中「将来の歯科医療のために」(田中健二理事長)と判断した。国から認可が下りれば、20年10月から翌春入学の学生の募集を開始する。

 

 歯科技工士は歯科医師の指示に従って義歯や詰め物の製造、加工などを担う国家資格。同校の歯科技工学科は2年制で、1学年の定員は30人とする。

 

 同校は1989(平成元)年に開校した。既存の看護、鍼灸の2学科に加え、今年度には歯科衛生学科を開設。歯科衛生士を養成するための機材等は、歯科技工士の学生にも生かせるとみている。

 

 さらに同校は、複数の学科のカリキュラムを同時に学んで資格を取得する「ダブルライセンス」や、卒業後研修の充実などに取り組み、全国から学生を集める考えだ。田中理事長は「歯科技工士は魅力ある仕事だとアピールする。一生懸命な学生を受け入れ、歯科技工士を育てたい」と意気込む。

 

 県内の歯科技工士養成機関を巡っては、県歯科医師会が運営する歯科医療専門学校(金沢市神宮寺3丁目)が学生の減少を受けて歯科技工士科の21年度入学生の募集を停止し、同年度末に閉科することを決定。関係者によると、歯科技工士の希望が少ないのは技術の習得に相当な時間を要する半面、報酬が低いことなどが背景にあるという。

 

 一方、県内では既に歯科技工士が不足する傾向もみられる。県歯科技工士会の杉本雄二会長は「歯科技工士の高齢化も進んでいる。新たに養成機関ができることはありがたい」と話した。