不作となっている能登町特産のブルーベリー。まだ未熟な緑色の果実が目立つ=同町上町

能登のブルーベリー不作 例年の6割程度 摘み取り制限の農家も

2019/07/10 01:42

 能登町特産のブルーベリーが例年に比べ不作となり、農家が気をもんでいる。5、6月は朝の冷え込みが続き、「早生(わせ)品種」の量が例年の6割程度に落ちた。本来なら今の時期は収穫のピークを迎えるが、色付きの悪いものもあり、観光客から人気を集めているブルーベリーの摘み取り体験の日数を制限する農園も出てきた。

 

 町ブルーベリー普及センターによると、町内では農家約120軒がブルーベリーを栽培し、毎年25トン程度を収穫する。6月中旬から7月末までは「早生品種」、8~9月までは「晩生(おくて)品種」が育てられる。

 

 のとのファクトリー(上町)では、園内に20種約1千本の木が植えられているが、今年は果実の量が少ない。色付きも遅く、緑色の実が目立つ状況だ。

 

 中山幸永所長は5、6月の最低気温が例年より低く、曇りが続いたことも原因とみる。同園はブルーベリーの収穫を楽しむ観光客向けの場所だが、6月以降は予約を断り、直接訪れる客も受け入れていない。

 

 ジャムなどの加工や生の果実の配送も行うのとのファクトリーは、1年分の加工・販売用のブルーベリーを町内の農家約40軒から入荷している。しかし、各農家の出荷はふるわず、6月の入荷量は昨年の1割程度の約100キロだったという。

 

 みづきブルーベリー武(たけ)藤(とう)農園(福光)は6月21日に開園したが、ブルーベリーの実が不足しているため、土日は予約客のみ受け入れている。武藤利夫さんは「せっかく来てもらって、実がなくてがっかりさせるわけにいかない」と話した。

 

 インターネット販売の受け付けを断っている農園もある。中山さんは「30年間やってきて、ここまで生育が悪いのは初めてだ。晩生品種で盛り返したいが、今後の生育の予測はできない」と不安を口にした。