ゴジラツノアリヅカムシとハクサンツノアリヅカムシの解説ボードを示す中田さん=小松市内

生息域に標高差 アリヅカムシ白山限定種 金沢の中田さん確認

2019/05/22 01:40

 体長2ミリの甲虫類「アリヅカムシ」を研究する公務員中田勝之さん(49)=金沢市長坂3丁目=が、白山のみで確認されている2種類で、生息する標高が異なることをまとめ、昆虫学会で発表した。全国から約千人の研究者が集まった学会の中で中田さんは唯一のアマチュア参加者となり、「今後も新種を発見し、さらに深く研究していきたい」と意欲を見せている。

 

 アリヅカムシはカブトムシなどと同じ甲虫類で、アリの巣や土の中に生息する。体長は1~3ミリで、特徴的な赤茶色をしている。全国で約350種が見つかっており、白山国立公園付近のみにいる限定種は今のところ、中田さんが発見した「ゴジラツノアリヅカムシ」と「ハクサンツノアリヅカムシ」とされている。

 

 中田さんは、3月に筑波大で開かれた日本応用動物昆虫学会で、「ゴジラ」は標高800~1400メートル、「ハクサン」はその上の1700~1800メートルにいることなど標高別に生息していると説明した。そうした生態に関して、共存するアリの種類や、周辺の自然環境に起因すると考察した。

 

 中田さんの研究歴は約30年。学生時代からアリヅカムシに没頭し、卒業後も北陸農政局西北陸土地改良調査管理事務所(小松市)に勤務しながら研究を続けている。

 

 昨年10月に高山に生息するアリを専門とする大阪府立大の上田昇平助教授(生命環境科学研究科)に師事したことがきっかけで、今回の学会に招待された。

 

 中田さんは7月から、週末を中心に白山国立公園の標高2千メートル以上の地区に足を運び、新種の捜索に取り組む予定で、「今年こそ標高が高い地点で新種を発見して『シン・ゴジラ』と名付けたい」と笑顔を見せた。