草刈りなどを行う就労支援施設の利用者と職員=羽咋市柳田町

水田保全に障害者の力 邑知潟周辺で就労支援施設

2019/05/10 02:10

 羽咋市の邑知潟水土里ネットワークに参加する就労支援施設が、邑知潟周辺の農地保全に乗り出した。障害者の社会参画を後押しするとともに遊休農地の解消を目指す取り組みで、県内の就労支援施設として初めて国の「多面的機能支払交付金」を受ける。関係者は農福連携のモデルケースとして、農業の担い手不足に悩む他地域への広がりを期待している。

 

 活動を行うのは、社会福祉法人「弘和会」(輪島市)が羽咋市大町で運営する就労継続支援B型事業所「ライフサポート村友」。2017年10月に協定を結んだ邑知潟水土里ネットワークから草刈り機などの貸与を受け、農用地の保全活動を進める。

 

 国の「多面的機能支払交付金」は、農道や水路、ため池、のり面など農業を支える設備の維持管理を目的とした地域の共同作業に支払われる。県によると、現在、県内では609の組織が同交付金を受けて活動しているが、社会福祉法人は初めてとなる。

 

 9日、施設の利用者と職員ら9人は活動の第1弾として、羽咋市柳田町の水田の保全に取り組んだ。自然栽培従事者らでつくる「はくい式自然栽培合同会社」の委託を受け、約1時間半にわたってあぜ道の草刈りに汗を流した。今後も邑知潟周辺の水田で同様の取り組みを継続していく。

 

 邑知潟水土里ネットワーク運営委員会の原潔会長は「農業の担い手が減っている中で、少しでも労力の軽減につながってほしい」と期待した。ライフサポート村友の管理者である宮中経助さんは「障害者が社会と触れ合う機会となり、次のステップアップにつながる」と感謝した。