古墳群、イノシシ侵入 中能登・国史跡「雨の宮」6カ所 町教委、柵設置へ

2019/05/08 01:49

 中能登町の国史跡「雨の宮古墳群」で7日までに、イノシシが土を掘り起こした形跡が初めて確認された。遊歩道ののり面6カ所が荒らされており、町教委はこのままでは古墳本体にも被害が及ぶ恐れがあるとして、今夏にも古墳の周囲730メートルに柵を設置することを決めた。町内でのイノシシの捕獲が年々増える中、古墳群への侵入を食い止めて歴史遺産を守る。

 

 町教委によると、3月下旬、古墳群の中で最大規模の1号墳と2号墳の遊歩道ののり面で、土が掘り起こされた跡が見つかった。広い所では30平方メートルにわたって荒らされていた。

 

 雨の宮古墳群の近くでは、昨年3月に「雨の宮グリーン広場」の芝生がイノシシに掘り起こされた。町教委は同9月に広場を囲むように高さ1・2メートルの柵を設けた。以来、広場での被害は確認されていない。

 

 町教委は広場での対策が有効と判断し、隣り合う1号墳と2号墳の遊歩道の外側に金網柵を設置し、古墳本体への進入を防ぐことを決めた。柵には4カ所の門扉を設け、遊歩道への出入りや1号墳と2号墳の行き来ができるようにする。

 

 町内のイノシシによる水稲被害は2018年度が118万3千円で、13年度と比べて27万2千円増となった。捕獲頭数は18年度が319頭で、17年度の193頭から大幅に増えた。

 

 町教育文化課の担当者は「観光客も多く訪れる史跡であり、安心して見てもらえるようにしたい」と話した。