市とのまちづくり協定が結ばれる「長町景観地区」の一部である長町武家屋敷跡=2017年11月、長町1丁目

金沢・長町地区の風情守る 景観保全へ12月まちづくり協定

2018/11/23 01:55

 金沢市の長町景観地区まちづくり協議会は12月7日、歴史的風情と住環境の保全を目的に、市とまちづくり協定を結ぶ。新たに土地・建物を利活用する際、協議会への連絡を義務化し、屋外駐車場を新設する場合は、景観法のルールを順守するよう求める。北陸で唯一「景観地区」に指定された、武家屋敷跡一帯の風景と生活環境を守る。

 

 まちづくり協定が適用されるのは長町1~3丁目と片町2丁目の各一部、計7・7ヘクタール。景観法に基づく「長町景観地区」の指定範囲と同じで、公共施設を除き、民家や商店、病院など175戸がある。

 

 協定では、寺社や畜舎、自動車修理工場、葬儀場、映画館、風俗営業施設などの建設を制限する。屋外広告物を設置する場合は、街並みへの調和に配慮するよう求め、協議会への事前連絡を明文化した。簡易宿所や民泊施設を設けるには、協議会の了承が必要となる。

 

 このほか▽夜間照明は暖かみのある柔らかな光を基本とし、伝統的な街並みの雰囲気の演出に努める▽クリスマスなど季節的なイルミネーションは控える▽物品販売店は、周辺の住環境や街並みを損なわないような商品を取り扱う―などを盛り込んだ。

 

 駐車場については、「景観地区」に指定された際、生け垣や土塀で目隠しするなどといった「長町ルール」が設けられたことから、協定ではこれらを順守するよう定めた。いずれも法的拘束力はなく、努力義務となる。

 

 長町景観地区指定は、2012年の金沢経済同友会と山野之義市長の意見交換会で同友会側が提言し、14年7月に指定された。市は協定締結に向けて説明会などを開き、8割超の地権者の同意が得られた。市と協定を結ぶのは長町で32カ所目となる。

 

 22日に開かれた、市議会建設企業常任委員会で、市側が報告した。