ホルモン多いと脳梗塞増 金大グループ研究 発症予測に有効

2018/03/09 02:43

 金大医学系循環器病態内科学の山岸正和教授らのグループは、心房細動の患者を対象とした研究で、血液中のホルモン「BNP」値が高いと脳梗塞の発症リスクが高まることを突き止めた。死亡や重度の後遺症につながる可能性のある脳梗塞の発症予測に有効で、BNP値の高い患者は薬物治療を始めた方がよいという。8日、金大宝町キャンパスで山岸教授らが会見して説明した。

 

 心房細動は不整脈の一種で、心房の拍動が乱れて血の塊である血栓ができやすい。血栓が血管に流れ出し、脳の血管を詰まらせると脳梗塞を引き起こす。

 

 研究グループは、北陸を中心とした心房細動の患者約1500人を対象に、脳梗塞などの病気になる確率を調べた。この結果、BNP値が高いほど発症率が上がる傾向があった。BNP値が正常値の9倍程度を基準とすると、基準未満の人の発症率は年間0・7%だったのに対し、基準以上の人は3・2%だった。

 

 BNPは心臓の機能が低下した時に増え、心臓の負担を軽くする作用がある。従来は心不全の指標として活用され、血液検査で簡単に測定できる。

 

 山岸教授は「心房細動の重症度を数値で示したことが大きな特徴だ。薬物治療を始める目安になる」と話した。会見には津田豊暢、林研至の両助教も出席した。

 

 この研究成果をまとめた論文は、日本循環器学会の学術誌「サーキュレーションジャーナル」の電子版に掲載された。