鋳型口で固まった銅出土 加賀・八日市遺跡 国内初、鋳造裏付け

2018/03/05 02:00

 加賀市八日市町の八日市遺跡で、古墳時代前期の集落跡から、鋳型の注ぎ込み口で固まった銅の塊「湯口ばり」が見つかった。発掘調査した石川県埋蔵文化財センターによると、湯口ばりの出土は国内初となる。同遺跡では鋳造に使われたとみられる炉跡が見つかっており、遺跡で銅製品を鋳造していたことが裏付けられた。

 

 県教委と県埋蔵文化財センターの今年度発掘報告会「いしかわを掘る」が4日、金沢市の県立美術館で開かれ、同センター職員が報告した。

 

 八日市遺跡はJR動橋駅から西に約1・2キロで、柴山潟に注ぐ八日市川右岸の平野部に位置する。調査は北陸新幹線の建設に伴って昨年6月に始まった。

 

 昨夏には、古墳時代前期の竪穴建物跡から鋳造に使われたとみられる炉跡と、先のとがっていない製造途中の銅製の矢尻(やじり)2本が見つかった。長さ3センチほどの湯口ばり1個は昨年12月、竪穴建物跡の脇から出土した。

 

 八日市遺跡は同時期で全国的に珍しい金属器生産の工房群だったと推定されており、県埋蔵文化財センターの中屋克彦さんは「今後の調査で鋳造作業がどのように行われていたのか具体的に解き明かしていきたい」と話した。

 

 報告会では、八日市遺跡のほか、小松市の八日市地方遺跡や羽咋市の柳田シャコデ廃寺跡、野々市市の末松廃寺跡など5カ所の発掘成果が紹介された。