ユネスコの無形文化遺産に登録される見通しとなった縁付金箔の製造作業=2014年、金沢市内

「縁付金箔」無形遺産に ユネスコ勧告、来月決定

2020/11/17 14:34

 文化庁は17日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の評価機関が、金沢の縁付金箔(えんつけきんぱく)製造など17分野の職人が継承する「伝統建築工匠の技木造建造物を受け継ぐための伝統技術」を無形文化遺産に登録するよう勧告したと発表した。12月14~19日にパリで開催されるユネスコ政府間委員会で、正式に登録が決まる見通しだ。

 

 正式決定されれば、石川県内からの無形文化遺産は2009年の「奥能登のあえのこと」、16年の「山・鉾(ほこ)・屋台行事」を構成する「青柏祭(せいはくさい)の曳山(ひきやま)行事」(七尾市)、18年の「来訪神 仮面・仮装の神々」に含まれる「能登のアマメハギ」に続き4例目となる。

 

 「伝統建築工匠の技」の対象は縁付金箔製造をはじめ、木工、左官などの技術。瓦屋根やかやぶき屋根、建具や畳の製作のほか、建物の外観や内装に施す装飾や彩色(さいしき)、漆塗りも含まれる。木や草、土といった自然の素材で地震や台風に耐える構造をつくり、奈良・法隆寺に代表される日本の伝統的な建築文化を支えてきたとされる。

 

 勧告は、古くから大工の棟梁(とうりょう)らが「弟子を鍛え、知識や技術を伝えてきた」と評価。屋根ふきなど一部の作業には地域住民が関わることがあり、社会の結束を強める役割も果たしているとした。

 

 全て国の「選定保存技術」となっており、金沢金箔伝統技術保存会(金沢市)や日本伝統建築技術保存会(大阪府東大阪市)、全国社寺等屋根工事技術保存会(京都市)など14団体が保存団体に認定されている。

 

 政府は19年3月、ユネスコに登録を申請した。正式決定で国内22件目となる。これまでの21件は「能楽」や「和食」など。

 

 「伝統建築工匠の技」の次の候補に政府は、豊作祈願や厄払いの踊り「風流(ふりゅう)踊(おどり)」を申請した。登録件数が多い日本の審査は2年に1回とされており、22年に可否が決まる見込みとなっている。

 

 20年の委員会は当初、11月末からジャマイカで行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期となり、場所もパリのユネスコ本部に変わった。