船凍イカを水揚げする作業員=25日午前8時5分、能登町の小木港

イカ水揚げ、例年の3分の1 「ひどい落ち込み」嘆き節

2019/12/25 14:23

 年内で今季の操業を終えた石川県漁協所属の中型イカ釣り船の水揚げ作業が25日、能登町の小木港で始まり2隻からスルメイカ計31トンが運び出された。外国船による違法操業の影響から、3季連続で水揚げ量が過去最低を更新する苦境を反映して、水揚げは例年の3分の1程度にとどまった。作業員らは「こんなに少ないのは初めて。ひどい落ち込みだ」と嘆き節が漏れた。

 

 水揚げしたのは24日に帰港した第18白嶺(はくれい)丸と第18旺貴(おうき)丸で、乗組員や地元のパート従業員らが船内で冷凍した1ケース8キロ入りの「船凍(せんとう)イカ」をベルトコンベヤーで運び出し、大きさごとに仕分けた。

 

 この時期は例年、1隻当たり最大で6千ケースが水揚げされるが、この日は2千ケース前後にとどまった。40年近く水揚げ作業に携わるという女性は「今年は全くだめだった」と言葉少なに話した。午前7時半に始まった作業は約1時間で終わり、作業時間も通常より2時間ほど短かった。

 

 今季は能登半島沖の好漁場「大和(やまと)堆(たい)」周辺での資源量の減少や外国漁船の違法操業の影響で漁獲量が大幅に落ち込んだ。県漁協小木支所は今季の水揚げを昨年の約6割である1300~1400トンと見込む。

 

 支所の白坂武雄参事は「ここまで落ち込むとは思わなかった。外国船の影響で自由に操業することができなかった」と振り返り、違法船に対する臨検、拿(だ)捕(ほ)の実行など、安心して操業できる環境づくりを国に求めた。

 

 県漁協所属の中型イカ釣り船13隻のほとんどは来年1月末までの漁期を残して年内で操業を打ち切る。

 

 週内に順次、小木港に帰港し、水揚げ作業は29日まで行われる予定。水揚げ量の減少を受け、小木船団のうち4隻が来春から北太平洋でアカイカ漁に進出する。