階段踊り場の壁に映し出された称名滝の映像=上市町の西田美術館

 ●高さ5メートル 音、風で臨場感

 上市町の西田美術館は町出身のアニメ映画監督、細田守さんが手掛けた「おおかみこどもの雨と雪」の公開10周年記念イベント(富山新聞社後援)がスタートする23日に合わせ、館内で作品ゆかりの地を紹介する4K映像の投影を始める。1番の見どころは日本一の落差350メートルを誇る称名滝(立山町芦峅寺)を高さ5メートル、幅3メートルの壁などに映す。

 「ふるさと上市ものがたり映像展」と銘打ち、称名滝と聖地巡礼の映像の2種類を公開する。

 称名滝の映像は階段踊り場の壁と床に投影される。1階から踊り場までの階段には水流を表現するアニメーションも映し出す。1階から見上げると、水の流れ落ちる音が聞こえ、送風機による風を感じられるようになっており、瀑布の臨場感を演出。2階から見下ろすと、踊り場の床の映像が奥行きを感じさせる。

 聖地巡礼は、2階の第4展示室の壁面(高さ3メートル、幅10メートル)に映す。「おおかみこども」の舞台モデルとされる上市町の古民家「花の家」や滑川市田中小、立山町の北アルプス・みくりが池、室堂、称名滝、剱岳、上市町種地区の棚田、悪城の壁の5分14秒の映像が流れる。いずれも「プラス・ワン」(富山市)が監修した。

 谷内正立館長は「アニメをきっかけに、立山の自然にも興味を持ってもらいたい」と話した。

 ●花の家VRに

 公開10周年記念イベントの企画展では、同館は花の家をVR(仮想現実)で体験できるコーナーも設ける。子ども部屋や台所、大広間など10場面があり、天井や壁などが映し出される。

 庭から家を見る場面では、水の流れる音や虫、鳥の鳴き声が流れる。体験している人の視界は、モニターに映し出される。1場面12秒で、計2分の映像。制作したアルティネット(東京)の永井浩和常務は「映画を見た後だと、一層の臨場感を楽しめる」と話した。

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