きよし農園がオープンさせる加工・販売所=金沢市東荒屋町

外観は木材をふんだんに使い、屋外に飲食できるスペースを設けた

 金沢市湯涌・浅川地区で特産のモモやリンゴの規格外品をスイーツに利用する取り組みが始まる。きよし農園(金沢市東荒屋町)が14日、農家の支援と地元食材を発信する場として、タルトやジェラートを中心に扱う加工・販売所を町内にオープンさせる。屋外には飲食スペースも設け、代表の多田礼奈さん(29)は、豊かな自然と農産物をともに味わってもらうことができる場所にしたいと意気込んでいる。

 農家では肥料などが値上がりする一方、農作物に価格転嫁できないケースがあることから、多田さんは、商品を直接消費者へ届け、農業経営の安定にもつながる場を作りたいと加工・販売所の開設を考えてきたという。

 「Siii(シー)」と名付けた加工・販売所では、地元農家の協力を得ながら、野菜や果物を適正な価格で仕入れ、規格外品も積極的に扱う。モモ、リンゴ、ナシのジェラート、タルトに加え、季節の野菜や果物を使った商品も順次そろえる計画だ。

 屋外にはベンチを3脚用意して、周囲の自然を感じながら地元の食を味わってもらえるようにする。プラスチック製品はなるべく使わず、土に還る生分解可能な資材を使って販売する。

 きよし農園では、地元特産の「金沢ゆず」や加賀野菜「ヘタ紫なす」などを生産している。多田さんは金沢ゆずの規格外品を使った商品づくりにも取り組んできており、新たにスタートさせる店舗について、「この土地でしか味わえない食材の良さを知ってもらい、季節ごとの魅力を伝えながら、産地の活性化につなげたい」と話した。

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