事業再生ADRを含めた経営再建を検討していることが分かった日医工の本社=富山市総曲輪1丁目

 ●「事業再生ADRも選択肢」

 ジェネリック医薬品(後発薬)大手の日医工(富山市)は12日、私的整理の一つである事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)を含めて経営再建策を検討し、金融機関と協議を行っていることを明らかにした。同社は昨年3月、医薬品の不適正製造が発覚後、一部品目の生産停止が続き、経営赤字が拡大している。

 ADRは、国が認定した第三者機関が調整役となり、金融機関に債務の減免を求める手続き。取引行など全債権者の同意が必要で、手続きが進まない可能性もある。

 日医工は「事業収益構造の改善と財政状態の安定化に向けて取引金融機関と協議を行っている。ADRは選択肢の一つ」(広報担当者)と説明した。

 取引行は三井住友銀行や北陸、北國、富山の3地銀などで、日医工は経営再建方針について「現時点で具体的に決定した事実はない」としている。地元金融機関の関係者は「現時点でお答えできることはない」などと話した。

 同社は昨年3月、国の承認外の製造を行ったとして富山県から約1カ月の業務停止命令を受けた。主力の富山第一工場(滑川市)で製造再開後も一部医薬品の生産停止が続く。

 昨年3月期決算は1998年11月期以来の最終赤字となり、41億円の当期損失を計上。21年4~12月期決算は最終赤字が157億円に拡大した。13日に発表予定の22年3月期決算では、186億円の赤字を見込んでいる。

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