当日乗車券を求める観光客の列=立山町芦峅寺の立山駅

 富山と長野を結ぶ「立山黒部アルペンルート」の観光バスルートの立山有料道路(立山町)で落石による通行止めが続いた3日、立山ケーブルカーと路線バスを乗り継ぐ別ルートに観光客が集中した。立山駅にはケーブルカーの乗車券を求める長蛇の列ができ、乗車の待ち時間は最大約3時間に達し、目的地の変更を余儀なくされた人もいた。多くの観光客のルート変更が混雑の一因となり、早期開通を求める声が聞かれた。

 アルペンルートには、観光バスで立山有料道路を通るルートのほか、立山黒部貫光(富山市)が運行する立山ケーブルカーで立山駅から美女平駅へ行き、路線バスに乗り換えて室堂に向かうルートがある。

 立山駅では3日午前6時の乗車券販売開始時点で、約350人が列をつくった。先頭は午前4時から並んでいたという。観光客の誘導や案内に当たった立山黒部貫光の担当者によると、バスツアーを予約していた旅行会社から中止の案内があったため、急きょルートを変更したとする人が10人ほどいた。

 同社によると、ケーブルカーと路線バスの乗車券は事前予約分と当日販売分があり、1日最大3千人が利用できる。3日の当日販売は約1300人分だった。同社が運行を予定していた立山有料道路を通る直行バスの予約客約280人を対象にケーブルカーと路線バスへの代替輸送を行ったため、当日販売分が普段より少なくなった。

 ●立山黒部貫光 急きょ2便増便 

 同社は午前6時40分の運行開始を20分前倒し、急きょ2便増やして対応。それでも同9時ごろに黒部ダムを観光できる午前中の便は全て完売し、乗車まで最大3時間待ちとなった。

 午前中の便を購入できなかった名古屋市の会社員佐藤里奈さん(27)は「雪の大谷を堪能したい。黒部ダムは機会を改めて行きたい」と残念そうに話した。

 ●通行再開見通せず

 立山有料道路では2日朝、桂台―美女平間で落石が原因とみられる土砂が道路をふさいでいるのが見つかり、通行止めとなった。県道路公社によると、旅行会社から通行再開を求める問い合わせが多数寄せられている。現在は通行再開の見通しは立っておらず、担当者は「片側交互通行で早期再開を目指す」と説明した。

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