通行止めとなりゲートを閉じた立山有料道路桂台料金所=立山町芦峅寺

ルート変更した観光客の帰りを待つ観光バス=立山駅

  ●ケーブルカーの乗り場混雑

 2日午前5時半ごろ、富山と長野を結ぶ「立山黒部アルペンルート」の玄関口の立山有料道路(立山町)桂台―美女平間で、落石が原因とみられる土砂が道路をふさいでいるのが見つかった。富山県道路公社は同日午前7時から同区間上下線を通行止めにしたため、室堂(標高2450メートル)に向かう観光バスが乗り入れできず、ツアーを中止した旅行会社もあった。通行再開のめどは立っておらず、大型連休の行楽シーズンを迎えた立山観光への影響も長引きそうだ。

 同公社立山有料道路管理事務所によると、現場は桂台料金所から約3・3キロ上った地点で、道路への落雪を防ぐ設備「スノーシェッド」の屋根に直径約1・5メートルの穴が開き、真下の路面を土砂がふさいだ。屋根を支える鋼製の柱とはりも曲がっていた。落石は斜面を落下したとみられ、確認できなかった。

 午前7時の営業開始前に道路の安全を確認していた作業員が設備の破損と土砂を見つけた。けが人はおらず、通行車両への被害もなかった。同事務所の担当者は、屋根の補修と柱、はりの補強が必要とした上で「復旧作業を急ぎ、早急に通行止めを解除できるように努めたい」と説明した。

 立山有料道路は、県道路公社が管理する県道を含む全長27・8キロの山岳観光道路。1971(昭和46)年の全線開通以来、桂台-美女平間5・5キロと追分-室堂間8・9キロの全線で、自然環境保護のため、マイカーの乗り入れを禁止し、観光バスなど許可を受けた車両のみ通行できる。

 この時期の立山観光は名物「雪の大谷」が楽しめ、ツアーを企画する県内外の旅行会社が通行止めを受けて対応に追われた。

 新富観光サービス(富山市)は大型バスで立山黒部アルペンルートを巡る日帰りツアーを中止した。スタッフが休日出勤して対応に当たり、2~4日に予約していた約110人に電話やメールで中止を連絡し、全額返金の措置を取った。寺崎聡社長は「ツアーの中止は痛手だが、お客さまの安全が第一であり、仕方ない」と話した。

 アルペンルートは立山黒部貫光(同市)が運行する立山ケーブルカーで立山駅から美女平へ行き、そこから立山高原バスで室堂に向かうルートもある。一部の旅行会社が急きょ同ルートに変更したため、ケーブルカー乗り場には一時大勢の観光客が詰め掛けた。

 ケーブルカーやバスの待ち時間が長く、室堂に行けなかった観光客もいた。広島県から夫婦でツアーに参加した会社役員男性(66)は「楽しみにしていた雪の大谷を見ることができず残念だ。時期を改めてまた訪れたい」と語った。

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