山上たつひこさん

山上さんの「がきデカ」と藤子Ⓐさんの「魔太郎がくる!!」

 藤子不二雄Ⓐさんと同時期、漫画誌「週刊少年チャンピオン」でギャグ漫画「がきデカ」を連載していた小説家の山上たつひこさん(74)=金沢市在住=は7日、突然の悲報に言葉を失った。「小学生の頃から大ファンで、仰ぎ見る存在だった。とても悲しいが、生涯現役の漫画家として天寿を全うされ、悔いはないのではないでしょうか」と、漫画界のレジェンドをしのんだ。

 山上さんが1970年代に大ヒット作の「がきデカ」を描いていた時、藤子Ⓐさんは「魔太郎がくる!!」を連載していた。売れっ子作家の仲間入りをしたとはいえ、藤子Ⓐさんは「雲の上の存在」で、直接会ったことはなかったが、同じ雑誌に作品が載ることを誇らしく思っていたという。

 「藤子Ⓐさんの作品は全部好き」と言う山上さん。少年期には、藤子不二雄時代の「海の王子」にのめり込み、「ひっとらぁ伯父(おじ)さん」など、藤子Ⓐ作品をむさぼり読んだ。

 山上さんは、1999年に金沢市東山に移り住み、漫画家から小説家に転身してからも、尊敬の念を抱き続けた。「ふとした時に藤子Ⓐさんが、お隣の富山の出身だったことに思いをはせると、不思議と力が湧いてくる気がしたんです」と振り返る。

 「私にゴルフの趣味でもあれば、お会いする機会があったかもしれない」と残念がりながら、「私の漫画にどんな感想を持っていたのか、少し怖いけれど一度聞いてみたかった」と、感慨深く語った。

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