魚津市の本江酒造は30日、取締役会と株主総会を開き、日本酒キャピタル(東京都)に株式の3分の2以上を譲渡した。譲渡額は非公表。同社の田中文悟社長が本江酒造の社長に就任し、事業再建を目指す。従業員の雇用は継続する。

 本江酒造は1925年創業。魚津市内唯一の酒蔵として代表銘柄「北洋」などを販売している。売上高はピーク時に約3億円を計上したが、2021年9月期は約3千万円に落ち込んだ。近年は杜氏(とうじ)も不在となっていた。

 田中氏は銀盤酒造(黒部市)など全国で酒蔵の再建を手掛ける。昨年、酒蔵承継のプラットフォームとして日本酒キャピタルを立ち上げ、事業承継した大納川(秋田)では3年間で売上を5倍にした。昨年6月ごろ、本江酒造の宮内浩行前社長が田中氏に杜氏のあっせんを依頼したことがきっかけで、株式譲渡が決まった。

 魚津市内で行われた新体制方針説明会で、田中氏は「蜃気楼(しんきろう)の見える街」などの既存銘柄を維持し、3年間で売り上げを1億2千万円に伸ばすとした。

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