大規模な渋滞が発生した国道8号=14日午前1時、津幡町河内

  ●雪の通行止め基準なく

 13日夜から14日未明にかけ、石川、富山県境の国道8号で生じた最大16キロの渋滞は、通行止めとなった北陸自動車道から下道(したみち)に車が流れたのが原因とみられる。中日本高速道路などは昨年大雪で立ち往生が発生した経緯から、ちゅうちょなく道路を規制する方針で、今回も迅速に高速道路の通行を止めた。しかし、冬用タイヤ未装着車が坂の続く「県境の難所」で動けなくなるケースが頻発。雪道対策の難しさが浮き彫りとなった。

【本記 国道8号、一時16キロ渋滞】

 「県境付近では1時間で50メートルほどしか進まず、立ち往生を覚悟した。無事に帰ることができてよかった」

 13日夜、国道8号の渋滞に巻き込まれた小矢部市の会社員男性(56)は胸をなで下ろした。男性は野々市市の勤務先から帰宅するまで3時間掛かった。

 昨年1月の大雪では、福井県の北陸道で約1600台、富山県の東海北陸道で約200台が動けなくなり、国道8号の渋滞も招いた。これらを受け、中日本高速道路は大雪が想定される場合は、予防的な措置として通行を止める可能性を示していた。

 13日夜、中日本高速道路は、北陸道で雪にはまった車が出たことから、降雪量は多くなかったものの、金沢森本-砺波IC間を通行止めに。国道8号で車の流れは対応できるとみて早めの判断をしたとみられる。

 ただ、想定外だったのは、雪予報にもかかわらず、冬用タイヤを装着していない車が少なくなかったことだという。県や金沢河川国道事務所によると、国道8号、359号で動けなくなった車の多くがノーマルタイヤの県外ナンバーで、高速道路を走ることが多いトラックは装着しないケースがあり、今回もこうした車両が坂道が多い359号で通行できなくなった。

 県道路整備課の担当者は「冬用タイヤの着用を地道に求めていくしかない」とし、今後タイヤの使用状況について調査するとしたが、雪が降らない地域など県外からの車両に徹底を求めるのは困難とみられる。

 中日本高速道路は、国道8号の渋滞や国道359号の通行止めが続いていたことから、金沢森本-砺波IC間を重点的に除雪し、早めに通行を再開。14日午前1時10分までに同区間の通行止めを全て解除した。

 中日本高速道路や金沢河川国道事務所、県などは「車の流れよりも、人命優先で通行を止める」としている。ただ、降雪量など通行止めに関する統一の基準はないという。北陸を横断する大動脈をストップすれば、物流への影響は大きく、今後も難しい判断を迫られる。

  ●主要道路の通行止め、渋滞

  北陸自動車道 

13日17:25 金沢森本―小矢部 上下線通行止め

   18:50 小矢部―砺波   上下線通行止め

   22:30 金沢森本―小矢部 上り線で解除

   23:00 小矢部―砺波   上下線で解除

14日 1:10 金沢森本―小矢部 下り線で解除

  国道8号 

13日19:30 小矢部市でトラック走行不能、16㌔渋滞

   23:50 渋滞解消

  国道359号 

13日19:30 金沢市でトラック走行不能、上下線通行止め

14日 5:00 通行止め解除

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