●昨年度、全件数の27%
氷見市議会産業建設委員会は8日開かれ、市側は昨年度のふるさと納税返礼品のうち、ブリの件数が27%を占めたことを報告した。全国的な人気を裏付けた格好だが、今季はブランド魚「ひみ寒ぶり」の出荷宣言が遅れ、不漁の予測が出ている。議員からは、宣言がなかった場合の対応や、供給が不安定な水産品に頼ることを心配する声が出た。市は新しい返礼品開発に取り組む姿勢を示した。
市によると、昨年度の寄付1万5983件のうち、「ぶり」の表示がある返礼品は4354件で全体の4分の1以上となった。このうち、ひみ寒ぶりは867件だった。2021件の鮮魚を含めると4割近くに上る。人気がある氷見牛は2619件、氷見うどんは1641件だった。
荻野信悟氏(自民同志会)は「宣言が出ていないのに返礼品にひみ寒ぶりが挙がっているのは疑問だ」と指摘した。市は宣言がない場合はその旨を伝えて代替品を贈るようにすると説明した。
稲積佐門氏(同)は、県水産研究所が富山湾のブリ漁について、平年の7割程度と予測したことを取り上げた。その上で、漁獲量が予測できないブリなど鮮魚、個体数に限りがある氷見牛に依存する返礼品の現状を心配した。
市はハトムギや梅、米なども人気があると説明。釣り船乗船券や、氷見で魚を食べる宿泊券などの体験型の返礼品、ひみ里山杉や魚の革を使ったグッズも増やしているとした。返礼品開発では市ビジネスサポートセンターと連携する考えを示した。
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