色鉛筆によるコスモスの濃密な描写に見入る来場者=23日午前11時、金沢21世紀美術館

 金沢21世紀美術館で開催中の画家吉村芳生さんの回顧展「超絶技巧を超えて吉村芳生展」(北國新聞社主催)は初の週末を迎えた23日、来場者が相次いだ。コスモスや藤、菜の花などを鮮やかかつ緻密に写し描いた大作が並び、来場者が色鉛筆で紡がれる花の美に感じ入った。

 長くモノクローム作品に取り組んでいた吉村さんは35歳で故郷山口県に帰り、休耕田のコスモスの美に触れたことを契機に一転、花をモチーフとした色彩豊かな作品を描くようになった。会場にはコスモス畑の光、風や匂いをも感じさせる作品が並び、来場者が濃密な描写に見入った。

 吉村さんが愛用していた色鉛筆や、作品の原型となる写真なども展示されており、独特の制作過程に触れることができる。

 何気ない風景などを切り取った初期のモノクローム作品、生涯にわたり取り組んだ自画像も注目を集めた。会期は11月21日まで。入場料は一般千円、中高生700円、小学生500円となる。

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