コロナ禍の影響で閉店したイタリアンレストラン=富山市の総曲輪レガートスクエア

 富山市が健康とにぎわい拠点として整備した複合施設「総曲輪レガートスクエア」に入居するイタリアンレストラン「BARZER(バルツェル)」が21日までに閉店した。同店は医薬品製造の廣貫堂(富山市)の子会社が運営し、にぎわいづくりを期待されていたが、コロナ禍で来店客が減り、営業約3年間で閉店を余儀なくされた。

 バルツェルの入り口には9月29日で閉店したことを知らせる案内板が掲示されている。店は市が2017年に旧総曲輪小跡地に整備した「総曲輪レガートスクエア」の中核施設となっていただけに、早急な後継テナントの入居を求める声が強まりそうだ。

 運営する「廣貫堂H&F(ヘルスケア&フードサービス)」によると、バルツェルは18年にオープンし、昼はサンドイッチなどの軽食、夜は本格的なイタリア料理を提供していた。各国のワインをそろえ、「昼から飲めます」とアピールするなど集客に努めていた。

 コロナ禍で客足が遠のき、富山県による相次ぐ営業自粛要請も運営断念に陥った一因とみられる。富山市では8月20日から9月12日まで、「まん延防止等重点措置」の適用に伴い、飲食店の午後8時までの時短営業や酒類提供の終日自粛が要請された。閉店日は県による自粛要請の解除後になるが、同店担当者は「経営が厳しく、続けていくことはできないと判断した」と話した。

  知事ら会食の場

 バルツェルは、県が「富山アラート」を発令中の4月16日、新田八朗知事や当時の森雅志富山市長、知事の姉の高橋はるみ参院議員らが最大6人で会食をしていた。ツイッターなどで問題視する発言が相次ぎ、新田知事が19日の記者会見で「公人として軽率だったと反省している」と弁明するに至った。

 廣貫堂H&Fは18年10月、廣貫堂が飲食店3店舗を運営する新会社として設立した。製薬業から飲食店事業を切り離して運営を強化するためで、バルツェルの運営に乗りだしていた。廣貫堂H&Fの担当者は店舗跡の利用について「現時点で白紙で、何も決まっていない」と説明した。

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