一方通行で進入禁止の市道に左折して入ろうとする車=高岡市大手町

 高岡市大手町にある高岡大仏横の一方通行の市道を逆走する車が後を絶たない。地元の定塚町1丁目自治会は25日までに、市に対策を求める要望書を出した。進入禁止の標識が分かりにくい上、コロナ禍で公共交通機関の利用を避けてマイカーで訪れる県外観光客が増えているためで、狭い道を車同士がすれ違う際に民家を傷付ける事故も起きた。同自治会は人身事故も起こりかねないと不安を募らせている。

  「標識分かりにくい」

一方通行の区間は、大仏に向かって右側を通る市道約250メートルで、幅員は狭い場所で約6メートルしかない。沿道には旅館や住宅が並び、観光客や住民、登下校の児童ら多くの歩行者が利用することから、1971(昭和46)年に安全確保のため一方通行となった。

 地元住民によると、以前から逆走はあったが、今年になって県外ナンバーや土地に不慣れな市外の観光客が増え、週に10回程度見られるようになった。近くの70代無職男性は「コロナ禍で電車や観光バスを避け、自家用車で来る人が多いようだ」と話した。

 大仏の裏にある専用駐車場に向かう車が逆走するケースが多い。国道156号から入り、一方通行の市道につながる坂下町通り側からは正面に進入禁止の標識があるため分かりやすいが、古城公園と御旅屋通りを結び、大仏の前を通る道には一方通行との交差点手前に指定方向外進行禁止の小さい標識があるだけで、進入禁止に気付かず交差点を曲がる車が大半だ。

 カーナビで駐車場を検索すれば正しい経路が表示されるが、普通は「高岡大仏」で調べるため、大仏前に着いた車が逆走している。大仏前から駐車場までは逆走すれば50メートルほどで、一方通行に従う場合は数百メートル遠回りすることになる。

 周辺でのランニングを日課とする会社員男性(46)は、一方通行の市道に入る車を見掛ける度にドライバーに注意している。ほとんどは一方通行に気付いておらず、「交差点の手前に駐車場への経路を示す案内があるといい」と話した。

  民家傷付ける事故も

 逆走して大仏裏に車を止めた神奈川県平塚市の男性(37)は「初めて車で訪れた。駐車場への行き方が分からず、道路標識に気付かなかった。今後は周囲に目を配りたい」と頭をかいた。大手町に住む女性は「逆走車が対向車を避けようとして自宅の敷地に入り壁をこすられた」と語った。

 定塚町1丁目自治会は、以前から市に相談しており、逆走が頻繁に起きるため要望書を提出した。一方通行だと分かるよう路面表示にすることや、標識を目立つように設置してほしいなどと求めた。和田盟夫(ちかお)自治会長は「誰もが安心して通行できる道にしていきたい」と話した。

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