ボール紙製の笠を紹介する中山社長(左)と有希子さん=高岡市麻生谷の高岡民芸

  ふるさと教育に提案 

 高岡市福岡町特産で国伝統工芸品の「菅笠(すげがさ)」を製作販売する「高岡民芸」(同市麻生谷)は、ボール紙製の笠を考案し、試作品を完成させた。製作工程が複雑な本物の菅笠に比べ、簡単に組み立てることができ、かぶると日よけにもなる。小学校のふるさと教育への活用を提案し、福岡の伝統文化に親しんでもらうきっかけにしたい考えだ。

 本物の菅笠は細い菅を何本も編んで作るが、ボール紙の笠は部品が二つだけ。笠部分は直径39センチの紙1枚で、これを簡単に笠状に組み立てられる。笠の色は小学校向けには白を想定し、児童が好きな絵を描き込めるようにする。

 高岡民芸は今後、市教委に対し、紙の笠を活用して菅笠の歴史や製造工程を学ぶ授業や、紙の笠をかぶっての屋外体験を提案する。

 本物の菅笠の模様をプリントした紙製の笠を土産物として販売したり、イベント名やスポーツチームのロゴを記したりとニーズに応じてデザインを変化させ、製品化にも取り組む。来年4月の販売開始を目指す。

 紙の笠の製作は高岡民芸の中山孝志社長(45)と、スゲの生産者でもある妻の有希子さん(41)、富山市の包装材製造販売を手掛けるTSK、高岡市の「クリエイティブスタジオROLE(ロール)」が協力した。中山社長は「子どもたちが菅笠のことを知るきっかけになり、技術の継承や未来の後継者の育成につながればうれしい」と期待している。

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