居酒屋の中庭に置かれているキリシタン灯籠=金沢市片町1丁目

  専門家「一般建物に珍しい」

 金沢市片町1丁目の飲食店「らーめん居酒屋吟座Fou(フー)Fou(フー)」の中庭に「キリシタン灯籠」と呼ばれる灯籠がある。鎖国政策が取られていた江戸時代に隠れキリシタンが信仰していたとみられ、専門家は「一般の建物内にあるのは珍しい」と話す。

 灯籠は店内奥の中庭に置いてある。高さ1メートルほどで一部が欠けている。正面中央にアルファベットのような文字が彫られ、その下に出っ張った像が彫られている。14年前に建物を借りて店を始めた時からあった。

 この土地を所有する女性(67)=弥生2丁目=によると、灯籠は女性の両親が土地を購入した約70年前からあった。当時は文字が土に隠れた状態で、周囲にツツジが植えられていたという。同所は、江戸時代に蘭(らん)学医黒川良安(まさやす)が一時住んでいたと伝聞している。

 キリシタン史に詳しい上智大の川村信三教授によると、加賀藩前田家がキリシタン大名高山右近を保護した歴史があることを指摘し、キリシタン灯籠の可能性が大きいとしている。キリシタン灯籠は寺や庭園に置かれているケースが多く、一般の建物で見つかるのは珍しいという。市内には小将町の県指定名勝・西田家庭園「玉泉園」にある。

 大竹勝行店長(46)は「興味がある人は料理を食べながら灯籠を見てほしい」と話した。

無断転載・複製を禁じます